2019年11月1日金曜日

ミンダナオ島で地震多発 (補足)


以下はカリフォルニア工科大学の教授(地球物理学)のツイートです。フィリピン・ミンダナオ島で10月31日に発生したM6.5の地震のモーメント・テンソル解(CMT解)について〝funny(変な、奇妙な)〟で、「多分、断層の複雑さを示唆しているのだろう」と述べています:


一方、以下は同じ地震の初動解です:


モーメント・テンソル解と初動解の違いについては以下に説明があります。「(初動解は)P波の始まり(初動)から求めたもの」、「初動は破壊の始まりの波ですから,地震が起こった瞬間の力の加わり方や断層の方向,滑りの方向を表しています」、「破壊が進展していくうちに,断層の方向が少し変わったり,ずれが大きくなることがあります」、「(CMT解は地震波全体を使って)地震が終わってから,つまり断層ができてから断層全体の方向や,ずれの方向を割り出す」とのこと:

写真に例えるならば、初動解は高速シャッターで地震発生の瞬間を捉えたシャープな画像、CMT解は地震の初めから終わりまでシャッターを開けっ放しにして撮影したブレた画像、というのが私のイメージです。後者の方が情報量が多いのかも知れませんが。


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