2020年1月8日水曜日

氷天雪地蛇出洞


1月7日付「真冬にヘビ出現 — 佐賀県江北町」の補足です。

「氷天雪地蛇出洞」は、中国で一般大衆に地震の宏観前兆を啓蒙するために作られた宣伝歌の歌詞の一部で、寒い季節に冬眠中のヘビが巣穴から出てくることを指しています。この歌は、「震前動物有予兆、群測群防很重要」で始まり、「家家戸戸都観察、総合異常作予報」で終わる七言詩の形式をとっています。

1975年2月に中国北東部で発生した海城地震(M7.3)の前には、厳冬期にもかかわらずヘビの出現が多く目撃され、その総数は数百に及んだとも言われています。

日本の地震でも同様の事例があります。 たとえば、1978年1月14日に発生した伊豆大島近海地震(M7.0)です。この地震では、冬期にもかかわらず地震前にヘビが現れたという証言が複数集められています。以下は『犬が悲しく泣く』(力武常次著、工業調査会、1979年)に掲載されているものです。[]内は、震央からの距離と先行時間です:
  • 東伊豆町 [19km、4〜5日] ヘビが出て死んでいた。
  • 下田市 [23km、2〜3日] マムシ数匹が突然出て来た。
  • 静岡県磐田郡豊岡村(現・磐田市) [130km、2日] 蛇(ヤマカガシ体長60cm)が舗装道路をはうのを見た。
  • 横浜市戸塚区 [90km、1日]  近所の家の庭から蛇が出て来た。
  • 東伊豆町 [19km、当日の朝] 蛇を見た。
  • 南伊豆町 [32km、24分] 蛇(土モグリ)6匹、石垣より出てきた。

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