以下は、12月8日付で配信された "The Astronomer's Telegram" です。オリオン座の1等星ベテルギウスは、赤色超巨星で脈動変光星でもあるのですが、2019年10月から明るさが低下し、2019年12月7日(協定世界時)に +1.12等級になったと報告しています。近代的な観測史上では最も暗くなったとのこと(reaching a modern all-time low of V = +1.12 mag on 07 December 2019 UT.):
『天文年鑑』や Wikipedia で調べると、ベテルギウスの変光範囲は 0.0〜1.3等級となっているので、さほど異常とも思えないのですが、どうでしょうか。
ベテルギウスは約642光年の距離にあり、まもなく(10万年以内)超新星爆発を起こすと考えられていて、直径や形状の変化が観測されています。ベテルギウスが超新星爆発を起こすと、地球からは満月ほどの明るさに見えると予想されています。
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