2009年3月31日火曜日

沖縄トラフの地震

書きそびれていましたが、3月 27日早朝、沖縄トラフでこの付近としては大きめの地震が発生し、最大震度 2 を記録しています。気象庁の資料では M5.7、深さ約 150km、米国地質調査所(USGS)の資料では M6.0、深さ 155.9km です。

単なる勘違いなのか、あるいは相変わらず沖縄トラフと琉球海溝(南西諸島海溝)を混同しているのか、「沖縄県の沖で M5.7 が有った様です」と書いているブログがあります。しかし、上掲の震央地図(USGS 提供)ではっきりわかるように、震央は Naha(那覇)の北西にあります。地図中の赤い線は沖縄トラフの中心軸、紫の線は琉球海溝の中心軸を示しています。

この震央地図が掲載されている元のページ(Magnitude 6.0 NORTHWEST OF RYUKYU ISLANDS)には、以下のような注記がつけられています:
Major Tectonic Boundaries: Subduction Zones -purple, Ridges -red and Transform Faults -green
この注記にしたがって上掲の震央地図を見ると、USGS は、琉球海溝を収束軸、沖縄トラフを中央海嶺と同類の拡大軸と認識していることがわかります。

下記のリンクをクリックすると、今回の地震の震央を示したグーグル・マップが表示されます。沖縄トラフという舟状海盆と、琉球海溝の地形的な違いがはっきりわかります。
Image Credit: U.S. Geological Survey