2018年7月10日火曜日

準惑星ケレスに謎の輝点 (続報-7)


冒頭の写真をご覧ください。まるでペンキをこぼしたように見えます。準惑星ケレスを周回している NASA の小惑星探査機ドーンが、ケレスの表面から 35km の高度で撮影した「謎の輝点」の一部です(これまでの最も低い高度は 385km でした):

白く輝いている物質は炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)と判明しています。この物質がなぜケレスの表面に広がっているのか、NASAの科学者は2つの可能性を考えています ―― 地下の浅いところにあるミネラル分を含んだ水の貯留層から、あるいは、もっと深いところにある鹹水(塩分に富んだ水)の源から、岩盤の裂け目を伝って上昇して来た。

ドーンの観測にもとづいて、準惑星ケレスにはかつて海洋があった可能性が指摘されています:

ドーンは2007年に打ち上げられ、2011年から12年にかけて小惑星ベスタを周回して観測した後、2015年にケレスに到達しました。以来3年にわたって観測を続けています。これまでで最も低い軌道(地表から35km)に達したのは6月6日で、これがドーンにとっての最後の軌道になるとのことです。ドーンは、小惑星帯に半永久的にとどまる史上初の人工物となることになっています。


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