2018年7月3日火曜日

マントルの色


博士課程で鉱床地質学と実験岩石学を専攻する院生のツイートから

「サイエンス・コミュニケーターやイラストレーターの皆さん。赤色、オレンジ色、黄色でマントルを描く(たとえば Wikipedia に載っているこの図)のをどうかやめてください。マントルはマグマであるとか、溶けているとか、液体であるとかいった誤解を助長することになります。マントルはマグマでもなく液体でもありません。赤色などの代わりに緑色を使ってください。なぜなら、マントルは緑色だからです」:


「マントルはこのように描かれるべきなのです」:


Google の画像検索でマントルの図を調べると、ほとんどが赤色などの暖色系を使っていますが、わずかながら緑色や青緑色で描いているものが見られます:

マントルは主に橄欖岩からなっており、橄欖岩は地上では緑色をしています。しかし、高温・高圧の状態にある実際のマントルが人間の目に緑色として知覚されるかはわかりません。とはいえ、マントルを緑色を使って描くことには賛成します。知らず知らずのうちにマントルについての誤ったイメージが刷り込まれるのを防ぐべきです。