2018年6月2日土曜日

専門家がトンデモ説を相手にしないワケ (補足)


6月2日付「専門家がトンデモ説を相手にしないワケ」の補足です。

火山学者を怒らせたのは以下の記事ではないかと思います。ハワイ島の Puna 地区で、地震が頻発し大量の溶岩が流出し続けているのは、地熱発電所(Puna Geothermal Venture、PGV)が、認められていないフラッキングをおこない、大量の水を地下に圧入したからだと主張しています:

火山学者の反論は次のとおりです(結局反応しています)。怒りにまかせてツイートしたためか、整理されていませんが:
  1. PGV周辺で発生している小規模な地震程度では、噴火は誘発されない。地震が直接、噴火のきっかけとなることの証拠はほとんどない。
  2. キラウエア山は以前から頂上火口とプウオオ火孔から噴火していた。
  3. 最近でも1955年や1960年のように、同じ場所から頻繁に噴火していた。
  4. PGVによる掘削は、地溝帯を移動するマグマよりも浅い。
  5. PGV(の地熱採取)は、深さ5kmにあるキラウエアのマグマだまりや、さらに深い100km付近にあるマグマの供給源から上昇してくるマグマの量に影響しない。
  6. 地下に圧入された水がどこかで噴火を誘発すると考えるべき理由はない。
  7. あらゆる出来事が、あなたの政敵による陰謀というわけではない。火山の上で暮らしている人たちにとって、場所が不運だったということだ。単純なことだ。

別の火山学者は次のようにツイートしています:
噴火は、ずっと深い場所の巨大なプロセスによって決まる。噴火のトリガーについては、火山システムの外部に理由を求める奇妙な妄想がある。火山学者はトリガーを見つけたいと思っているが、データによる裏付けができないのだ。特に、マグマがまだその兆候を見せていない場合には。


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