8月20日付「噴火警戒レベル引き上げ — アメリカ領サモア」の続報です。
7月下旬に始まった群発地震は大きな変化なく継続しています。現地時間9月5日夕方に米国地質調査所(USGS)ハワイ火山観測所(HVO)が発表した資料によると、過去24時間で21回の有感地震が発生し、最大規模はM3.2であった、また、無感の地震も多数発生しているとのことです。
地震計の増設が進み、震源の分布もかなりはっきりしてきました。タウ島(Taʻū Island、地図)中央北岸の地下約30kmからタウ島北方沖20kmの海面下約5kmまでの細い帯状の領域で発生している可能性が指摘されています。
タウ島を含むマヌア諸島の住民は、当初から地鳴りのような轟音が聞こえると通報しています。最近のデータの分析により、これらの音は地震に関連していることが確認されました。この音は、タウ島に設置された超低周波音波を測定するセンサーでもキャッチされており、近隣の地震計で記録された地震とも相関していることが確認されています。この音については、地質学者がタウ島を上空から観察した結果、地滑り、落石、地割れなど、音の原因となるような活動の痕跡は見られず、地震の振動が大気と相互作用することによって発生していると考えられています。
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