2013年7月19日金曜日

三浦半島沖の海底隆起


海上保安庁 【海上安全情報】水深減少(三崎港)
より引用
6月28日に海上保安庁が発表した「海上安全情報」によると、「本州南岸、三崎港(地図)付近において」、これまで海図に載っていなかった「水深減少区域及び浅所」が見つかったとのことです:

このことをいささかセンセーショナルに伝えているのが以下の記事です:

上記の記事によれば、海上保安庁は次のように説明しています:
  • 「海底へロープと重りを下ろす昔の水深測定で作った海図を、最新のマルチビーム測深機の精密データで書き換える業務を進めてきたなかで、最近わかったことです」
  • 「これまで知られていなかった海底の高まりが新たに見つかったと考えられます」

一方、地元の人たちは次のように語っています:
  • 去年の暮れ頃からいつの間にか現れたようだ。(中略)三崎港に出入りする誰もが2ヵ月ほど前から気づいていた」(遠洋漁業船航海士)
  • 今年に入ってから水深減少が目立つようになった。(中略)幅20~30mほどの隆起した海底が帯のように東西方向へ広がっているらしい」(地元の釣り船業者)

さらに、城ヶ島(地図)の南西部では、満潮時になっても海面がいつもより低い位置までしか上昇せず、海底だけでなく三浦半島の海岸も隆起していることを疑わせています:
  • 「この潮の上がりが低い現象は今年の4月頃から始まり、日がたつほど目立つようになってきた」(常連の釣り人)

プレートの沈み込み帯に面した海岸では、ふだんはプレートの沈み込みに引きずられて沈降傾向が見られますが、大地震の前にはそれが停滞し、さらには反転して隆起し始めることがあるようです。1946年に発生した昭和南海地震(M8.0)では、戦時中から海底隆起が顕著であったとのことです:

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