2010年1月10日日曜日

ベテルギウスに超新星爆発の兆候

6日に公開された オリオン座の 1等星・ベテルギウスの表面の画像です。一昔前までは、太陽以外の恒星はどんな大望遠鏡を使っても点光源としてしか観測できないと言われていましたが、今ではおぼろげながらとは言え表面の様子を見ることができるようになっています。観測技術の長足の進歩には驚かされます:
記事によれば、「爆発は数万年後かもしれないが、明日でもおかしくない」、「爆発すれば、満月ほどの明るさになり、昼でも見えるようになる」とのことです。

ベテルギウスは、オリオン座の四角形を構成する 4星の内、向かって左上の星です。地球からの同星までの距離は、上記記事では 600光年となっていますが、2010年版『天文年鑑』(誠文堂新光社)によると 450光年です。これだけの「至近距離」で超新星爆発が起きれば、岐阜県にあるスーパーカミオカンデでかなり顕著なニュートリノ・バーストを捕捉できるのではないでしょうか。小柴昌俊東大名誉教授がノーベル物理学賞を受賞するきっかけになった大マゼラン星雲内の超新星爆発は、地球から 16万光年以上離れた場所で発生したものです。


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