2008年12月24日水曜日

クリスマスと無神論

カリフォルニア州のニュースサイトに掲載された記事です:
記事の執筆者は、政治的公正さ(ポリティカル・コレクトネス)や宗教的多様性是認の流れによってキリスト教離れが進むアメリカを嘆き、神の怒りに触れると警告しています。この記事を書くことになったきっかけは、ワシントン州の知事が、州議会の議事堂内に展示されていたキリストの誕生を示す飾り付けの隣に、次のようなプラカードを掲げさせたことのようです:
"There are no gods, no devils, no angels, no heaven or hell. There is only the natural world. Religion is but a myth, and superstition that hardens hearts and enslaves minds." (神も悪魔も天使も天国も地獄も存在しない。あるのは自然の世界だけ。宗教は作り事であり、心を頑なにし、精神を奴隷にする迷信に過ぎない。)
無神論を是とする人たちに配慮し、バランスをとるために上記のプラカードを設置したのだろうと思いますが、キリスト教徒にとっては腹の虫が治まらないようです。記事の筆者は、最近は「メリー・クリスマス」という挨拶の言葉さえすたれ気味で、代わって宗教的色彩のない「ハッピー・ホリデイズ」という挨拶が増えてきていると嘆いています。確かに、欧米の友人から受け取るクリスマス・カードも「ハッピー・ホリデイズ」と書かれたものが増えているように思います。

日本人は宗教に対して、よく言えば寛容・フレキシブル、悪く言えば無節操・ルーズということになっています。もし、初詣でにぎわう明治神宮の鳥居前に上記と同じ内容の看板を設けたら、どのような反応を示すでしょうか。