2025年3月29日土曜日

サケガシラが網に入る — 秋田県男鹿市

 
3月24日、秋田県男鹿市北浦の畠漁港(地図)で、漁師の網に深海魚のサケガシラが入っているのが見つかりました。体長 1.49m で、すでに死んでいました:
 

秋田駒ヶ岳で火山性微動

 
秋田県と岩手県に跨り十和田八幡平国立公園の南端に位置する秋田駒ケ岳(地図)で、3月27日20時32分と 22時59分に火山性微動が発生しました。秋田駒ヶ岳で火山性微動が観測されたのは、2018年4月3日以来、7年ぶりです。また、低周波地震が 27日から 28日10時までに 4回観測されています:
 
秋田駒ケ岳の噴火警戒レベルは「1、活火山であることに留意」ですが、同山の北東 20km にある岩手山は噴火警戒レベルが「2、火口周辺規制」となっています。
 
 
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ミャンマーで M7.7 (補足-2)

 
3月29日付「ミャンマーで M7.7」の補足です。
 
今回の地震は、サガイン断層の中で大地震発生の可能性が指摘されていた地震の空白区間で起きたようです。以下は、カリフォルニア工科大学の Yu Wang 氏の学位論文 "Earthquake Geology of Myanmar"(2013年、PDF形式)からの引用です(Google翻訳をもとに加筆・修正)——
 
断層の中で特に(そしておそらく不吉なほどに)静かな部分は、大都市マンダレー(地図)と新首都ネピドー(地図)の間にある 220km のメイティーラー区間(Meiktila segment、地図)である。この長く静かな区間は、1929年と 1930年に地震を起こした南の断層群と、1931年から 2012年の間に地震を起こした北の断層群の間にある。メイティーラー区間の長さからすると、この区間が一度に破壊した場合、マグニチュード 7.8 から 7.9 の地震が発生する可能性があることが示唆される。

我々は、限られた歴史的地震記録に基づいて、1839年のアヴァ(Ava)地震は、メイティーラー区間とその北隣のサガイン区間(地図)の破壊によって発生したのではないかと推測している。メイティーラー区間がそれ以降活動を停止しており、Vigny et al.(2003)および Socquet et al. (2006)が示唆するように、断層が深さ 12~15km まで完全に固着している場合、メイティーラー区間に蓄積されたすべり強度は、Mw7.6 の地震を引き起こすのに十分であると推定される。
 
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ミャンマーで M7.7 (補足)

 
3月29日付「ミャンマーで M7.7」の補足です。 
 
日本も揺れました。以下は防災科学技術研究所の「100トレース連続波形画像」です。縦に走る黒い帯が 2本見えますが、左側が M7.7、右側が 12分後に起きた M6.7 です。南の観測点ほど早く揺れ始めていることがわかります。北の方ほど黒っぽい(揺れが大きい?)理由はよくわかりません:
 
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ミャンマーで M7.7

 
Credit: USGS
3月28日15時20分(日本時間)にミャンマーで発生した M7.7、震源の深さ 10km の地震(震央地図)について、米国地質調査所(USGS)の "Tectonic Summary" から(Google翻訳、一部修正)——
 
2025年3月28日、ビルマ(ミャンマー)のマンダレー近郊で発生した M7.7 の地震は、インド・プレートとユーラシア・プレートの間の横ずれ断層の結果として発生した。震源メカニズム解は、走向が北で急な傾斜角の右横ずれ断層、または走向が西で急な傾斜角の左横ずれ断層のいずれかで滑りが発生したことを示している。有限断層解は、北の走向の右横ずれ断層を示している。この震源メカニズム解と有限断層解は、インド・プレートとスンダ・プレートのプレート境界を形成している断層帯にある右横ずれのサガイン断層で発生する可能性のある地震と一致している。

この規模の地震は、地図上では点としてプロットされるのが一般的であるが、より適切には、より広い断層領域でのずれとして説明される。有限断層解は、今回の地震のサイズが約 200 km × 20 km (長さ × 幅) であることを示している。

この地域では、1900年以降、同様の大きな横ずれ地震が発生しており、今回の地震から約 250km 離れた場所で、マグニチュード 7 以上の地震が 6 回発生している。これらのうち最も最近のものは、1990年1月のマグニチュード 7.0 の地震で、32 棟の建物が倒壊した。1912年2月には、今回の地震の南でマグニチュード 7.9 の地震が発生した。この広い地殻変動帯では、1988年のマグニチュード 7.7 の地震など、他の大地震も発生し、数十人の死者を出している。
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-339)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の 串田嘉男 氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 3月28日15時00分付けで「続報 No.407」(PDF形式)を出しています ——
 
「 Stage-35は 3/29±3を示し 3/28.4 極大 (Stage-36) の可能性
Stage-36は 4/3を示す
← 再び極大出現なければ対応地震発生の可能性有 」
 
 
前回の更新情報 
 
PBF特異の初現を 3月22.0日、顕著特異の極大を 3月24.55日として経験則[初現〜地震発生]:[極大〜地震発生]= 20:13 を適用すると、地震発生日として 3月29日(±3日)が算出される。3月29日より早い時期は考えにくいので、3月29日(~30日)の可能性。最大誤差は 3月28日~4月1日。
 
現況 
 
Stage-35 は 3月29日±3日 を示した。この期日に、再び地震発生ではなく、次のステージ(Stage-36)の極大が出現した(CH26 観測装置、図1)。更新情報時点までの観測では 3月28.4日が顕著特異の最大変動(今後さらに大きな変動が観測された場合は修正)。

同じ時間帯に振動型 BF 変動が出現(CH32 観測装置、図2)。振動型 BF 変動は、時間経過と共に変動周期が延びていく変動で、顕著なものは 2011年3月の東北地方太平洋沖地震の主前兆として出現(BF:Baseline Fluctuation、基線のうねり変動)。
 
推定
 
初現を 3月25.3日、極大を上記 3月28.4日として経験則[初現〜地震発生]:[極大〜地震発生]= 20:13 を適用すると、地震発生日として 4月3日±3日が算出される。

4月3日±3日に地震発生の場合は、経験則[初現〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 6:1 から、変動の終息は 4月1.8日±0.5日と推定される。
 
 
「№1778 長期継続前兆変動は 2008年7/4 が初現で、4月始めで 16年9ヶ月に及びます。各ステージの変動形態からある日が示され、その時期に地震発生とならず、次のステージの極大が出現するという特殊な変動形態を続け、現在のステージ 36まで継続して参りました。今まで観測されたことのない現象なので、何ステージまで出現するかわかりませんが、観測事実と解析結果をお伝えし続けます。」
 
「30年の観測で初めて体験する長期継続変動のため推定が間違っている可能性も否定困難」
  
 
 [注]特異変動については『 FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料 』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日 4月3日(最大誤差 4月1日~6日)
上記時期に極大が出現した場合は上記否定。続報予定
推定時間帯 09:00 ±2 時間 または 18:00 ±3 時間
前者の可能性が若干高い
推定震央領域

続報 No.407 」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は極めて低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
群発的な活動の可能性もあり
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年3月28日金曜日

太平洋プレートに複数の穴

 
地震波の解析によって得られた千島列島下の構造です()。
 
「(沈み込んだプレートは)折れ曲がって一部が割れたり、裂けたりして穴が開くとみられる」、「マントル深部からの熱い上昇流がこの穴を通り、千島火山帯のマグマと混合しているため、過去に巨大な噴火が発生したと考えられる」: 
 
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2025年3月27日木曜日

太平洋の深海底に「黄色いレンガの道」

 
深海潜水艇に乗船した科学者のチームが、太平洋の深海底で「黄色いレンガの道」を発見しました。場所はパパハナウモクアケア海洋国定公園(Papahānaumokuākea Marine National Monument)のリリウオカラニ海嶺(Liliʻuokalani Ridge、地図)で、ハワイのホノルルから北西に約 2100km の地点です。そこでは、ほぼ完璧な長方形の黄色いレンガのような岩石が海底を覆っており、人工の道路のような景観となっていました(写真):
 
「一見したところ、この海底地層は、直線的なエッジと均一な割れ目によって、人工的に作られた道路に不気味なほど似ている。しかし、地質学的に詳しく分析すると、この印象的なパターンは、数百万年以上にわたる複数回の火山噴火の結果であることが判明した。この火山岩はおそらくハイアロクラスタイトと呼ばれるもので、溶岩が水と接触して急速に冷やされ、砕け散って形成されたものである」、「研究者たちによると、この地層の 90度の割れ目は、その後の溶岩流による加熱と冷却の繰り返しの直接的な結果であり、海底に見られる特徴的なレンガのようなパターンになったものだ」
 

地震前の猫の異常行動

 
地震前に見られる猫の異常行動を 5つ取り上げている記事です。どれも地震以外の理由でも見られる行動なので決め手とはならないようです。
 
「異常行動後の地震発生が多数報告されていることから、一部の機関ではネコと地震予知の研究が続けられています」、「猫が異常行動を示しても必ず地震が起こるわけではないことや、あまりにも個体差があることなどから、一概に『猫は地震を予測する』とは言い切れず …」:
 

「法隆寺は地震に強い」は本当か?

 
プレジデント ウーマン』の記事です。
 
日本古来の建築方法は本当に地震に強いのか。「実はすでに弱い建物は倒れてしまって存在していないという可能性があります。今現在残っているのは、伝統構法のなかでも比較的強いものだけなのかもしれません」、「そもそも大きな地震を経験していないということも考えられます(中略)近辺の断層が大きくズレるのは、数百年どころか数千年に一度という場合もあります。地震を経験していないのであれば、倒れずに残っていたとしてもなんの不思議もありません」、「伝統構法の建物が地震の被害を受けやすいということは、2016年の熊本地震でも立証されています」: