2018年3月15日木曜日

大地震で大けがをしたホーキング博士


「車椅子の物理学者」スティーヴン・ウィリアム・ホーキング博士が亡くなりました。

博士と関わりの深かったNASAは、以下の一文をウェブサイトに掲載し、博士についての逸話を紹介しています ―― たとえば、2007年にケネディ宇宙飛行センターからの飛行で初めて微少重力(無重力)を経験したこと、2008年にNASAの創立50周年を記念する講演で “If the human race is to continue for another million years, we will have to boldly go where no one has gone before” と語ったこと、2014年に国際宇宙ステーションに滞在中の若田宇宙飛行士らと会話したこと、ニューホライズンズ探査機が冥王星に到達したことを祝うメッセージの中で “We explore because we are human, and we want to know” と述べたこと、2006年に英国学士院が博士に贈ったメダルが英国人宇宙飛行士とともにスペースシャトルに乗せられて国際宇宙ステーションまで飛行したこと、など:

1962年、学士課程を修了した後、そして ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断される少し前、博士はイランを旅行中に Buin Zahra 地震(死者1万2000人超、記事ではM7.1、USGSの資料ではM7.0)に遭遇しました。博士の乗っていたバスは震源地近くを走っていたのですが、イランの道路がデコボコでバスが激しく揺れていたことと、乗り物酔いに苦しんでいたこともあって、地震があったことには気づかなかったそうです。しかし、バスの中で座席にぶつかったために肋骨が折れ、さらに赤痢にもかかったため、その後数日間、苦しんだとのことです。現地の ペルシャ語(Farsi語)がわからなかったため、大地震があったことを知ったのはトルコのイスタンブールに着いてからだったそうです:

上のNASAの記事にもありましたが、「宇宙へ行かない限り、人類に未来はない」 ―― 人類が今後も存続するためには、地球に安住せずに宇宙に出て行くしかないと博士は考えていました。以下の記事には、博士の死生観の片鱗が現れている言葉「天国は暗闇が怖い人のために生み出された架空の世界」、「脳はコンピューターのようなもので、部品が壊れれば動作しなくなる。壊れたコンピューターには天国も来世もないんだよ」などが紹介されています:


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