2009年6月17日水曜日

太陽活動に復調の兆し

これまでは:
でしたが、ようやく以下のような状態になりました:
私の蔵書に以下のようなものがあります:
  • 『太陽活動と景気』(嶋中雄二、日本経済新聞社、1987)
  • 『太陽が変わる 景気が動く ― 経済学と自然科学の間』(桜井邦朋・嶋中雄二、同友館、1989)
これらの書が述べているのは、太陽活動と景気循環には密接な関係があるという考えです。太陽活動が活発(黒点が増加)になれば人間の経済活動も活発になり好景気に、太陽活動が低下(黒点が減少)すれば経済活動も低迷し不況に陥るのだそうです。原因はいろいろ考えられているようですが、もっともわかりやすいのは、太陽活動が活発であると農作物の生産量が増え、それがまわりまわって経済全体に好影響を与えるというシナリオです。太陽活動が人間の精神に影響を与え景気循環の遠因になっているというおもしろい説もあります ―― 太陽活動が活発になると、人間の精神も高揚、楽観的になり大胆な行動をとることが多くなる; 逆に、太陽活動が低下すると人間の精神も沈静化、悲観的になり行動も消極的になる。そのような人間精神の躁状態と鬱状態が、経済活動にも反映・波及するという考えです。

上記のような見方が成立するのか否か、さまざまな議論があります。太陽の活動レベルと景気は、必ずしも同期しているわけではないようです。しかし、過去に例を見ないほどの太陽活動の低下と、過去最悪といわれる金融危機や景気の低迷の時期が重なっている点、太陽が停滞期を脱し始めた兆候が現れた時期と景気回復の兆しが見られ始めた時期が重なっている点は注目してよいと思います。