2022年6月2日木曜日

京都府南部の地震と近畿トライアングル

 
京都大学名誉教授・鎌田浩毅による『週刊エコノミスト』の連載記事です。
 
京都府南部で続発している地震は、京都市内に大きな被害をもたらした1830年の文政京都地震(M6.5、死者1000人以上)と震源地が近いのだそうです。この文政京都地震の震源は京都西山断層帯に含まれ、日本有数の活断層密集地帯「近畿トライアングル」に隣接しているとのこと。
 
「南海トラフ巨大地震発生の40年くらい前からと、発生後10年くらいの期間に、内陸の活断層が動いて地震発生数が多くなる傾向がある」、「1995年の阪神・淡路大震災は、こうした活動期が始まった最初の直下型地震である」、「2005年の福岡県西方沖地震、13年の淡路島地震、16年の熊本地震、18年の大阪府北部地震など、西日本の内陸で直下型地震が次々に起きた。そしてこれらが増えてピークに達したとき、最後の打ち止めとして南海トラフ巨大地震が30年代に起きる」: 

文政京都地震について、『理科年表』(丸善)には次のような記述があります:
京都および隣国: 洛中洛外の土蔵はほとんど被害を受けたが、民家の倒潰はほとんどなかった。御所・二条城などで被害。京都での死280。上下動が強く、余震が非常に多かった。
 
この地震や江戸の大火などのため、文政から天保に改元されました。