2017年2月17日金曜日

小惑星 2012 TC4 が地球衝突コースに (続報)


12年10月8日付「2つの小惑星が地球接近」と15年4月21日付「小惑星 2012 TC4 が地球衝突コースに」の続報です。

今年10月12日(日本時間)、アポロ型小惑星〝2012 TC4〟が地球に異常接近する可能性があります。今年後半に入るとマスコミも騒ぎはじめると思われます。現時点では観測データが限られているため、接近日時、接近距離ともに予報に幅がありますが、地球に衝突する可能性も完全にゼロではないとされています。

この小惑星は2012年10月に発見されたもので、直径は12~27m と推定されています。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2012 TC412~27

10月12日 12:29
(±05:34)
 0.034 (mimimum)
 0.037 (nominal)
 1.13   (maximum)
(1LD=地球から月までの平均距離) 

接近距離の0.034LD、0.037LD、1.13LDは、それぞれ約1万3200km、1万4400km、43万3300kmに相当します。これらの距離は地球の中心から測ったものですから、地上からの距離は地球の半径約6400kmを差し引く必要があります。ちなみに、気象衛星「ひまわり」などの静止衛星の軌道は地上から約3万6000kmのところにあります。

この小惑星が最接近した時の地球との相対速度は秒速9.9km(時速約3万6000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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