2016年1月3日午前7時49分(日本時間)、太陽が地球に0.9833AUまで接近します(1AU=地球から太陽までの平均距離)。今年7月7日午前4時40分に太陽から最も遠ざかった時に比べると、約500万kmも近くなります。
地球は太陽の周りを楕円軌道を描いて公転しています。そのため、毎年、冬至が過ぎた1月初めに太陽に最も近づき(近日点通過)、夏至が過ぎた7月初めに太陽から最も遠ざかります(遠日点通過)。太陽に近づいた時が冬で、遠ざかった時が夏というのは直感に反しますが、それは北半球だけのことです。
太陽に比べれば芥子粒以下の大きさで、無視しうるほどの重力しか持たない小惑星が地球に接近してくると、やれ大地震が起きるだの、大津波が襲って来るだのと騒ぐ人たちが、太陽という地球近傍では最も強い重力を持つ天体が接近して来る時にはいたって静かです。どうしてなのでしょうか(grin)。
参考までに、クリスマス・イブに地球に接近する小惑星 163899(2003 SD220) は1000万km以上離れたところを通過します:
- 小惑星 163899(2003 SD220)の地球接近について (15年12月11日)
- 小惑星 163899(2003 SD220)の地球接近について (続報) (15年12月15日)
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