2025年2月5日水曜日

火星に正方形の遺跡?

 
 火星を周回する NASA の探査機が 2001年に撮影した画像に、砂に埋もれた遺跡のような構造が見つかり話題となっています。ほぼ完璧な正方形をしています。スペース X 社のイーロン・マスク氏も関心を示しているとのことです(拡大画像):

以下はアリゾナ州立大学が公開しているオリジナルの画像です。左側の縦長の画像は、マウス・ホイールで拡大・縮小、ドラッグで位置の調整ができます。正方形の構造は画像の最上部に写っています:

小惑星 2025 CM が地球と月に接近

 
2月6日、チェリャビンスク級の大きさの小惑星〝2025 CM〟が地球と月の近くを通過します。
 
2025 CM (2025年2月4日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月6日 06:59
 (月)2月6日 10:35
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.84 LD
(月)1.55 LD
推定直径
11 ~ 24 m
対地球相対速度
6.6 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで3 日
次の地球接近2029年2月4日ごろ
公転周期297 日 ≅ 0.81 年
分類
アテン群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年2月4日火曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-319)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田嘉男氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 2月3日17:00 付けで「続報 No.386」(PDF形式)を出しています —— 
 
「CH32 特異継続中 2/4 又は 2/5 発生の可能性=否定」
「2/7(2/7含む)以降発生の可能性CH32 特異静穏化待ち」
 
前回の更新情報の概略 ——

2月4日±2日に対応地震が発生する場合、1月25日極大に対して 2月1.8日±1日に現在出現している CH32 の特異変動が静穏化することが計算できる。

2月3日時点で CH32 の特異変動が継続、または 2月4日±2日に極大の出現がない場合は、2月4日または 5日に地震発生の可能性がある。

今回の更新情報の概略 ——

現況 —
 
CH32 観測装置に 2月3日夕刻時点でまだ弱い特異変動が継続中。完全静穏基線ではない。
 
 考察 —
 
2月3日夕刻現在、CH32 観測装置の特異変動がまだ完全静穏化していない → 2月4日〜5日に地震発生の可能性は否定。

CH32 観測装置の特異変動静穏化時期と推定発生時期
  • 2月4.0日 ±0.5日に静穏化 → 2月7日 ±1日
  • 2月4.7日 ±0.5日に静穏化 → 2月8日 ±1日
  • 2月5.5日 ±0.5日に静穏化 → 2月9日 ±1日

[注]特異変動については『FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日2月7日(7日を含む)以降
CH32 観測装置の特異変動が静穏化したことを確認後に修正
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
前者の可能性が若干高い
推定震央領域

続報 No.386」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
関連記事
 

小惑星 2025 CF が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2025 CF〟が 2月3日に地球と月の近くを通過していたことが、2月3日付の NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 CF (2025年2月3日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)2月3日 10:59
 (月)2月3日 15:14
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.32 LD
(月)0.54 LD
推定直径
3 ~ 7 m
対地球相対速度
12.2 km/s ≅ 4万4000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2033年1月29日
公転周期395 日 ≅ 1.08 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年2月3日月曜日

佐渡島の地震リスク高まる

 
NHK の記事です。

「(珠洲市周辺の)5年前からの群発地震は収まりつつある」、「佐渡島の周辺などで津波を引き起こす大きな地震が起きる可能性が以前より高くなっている」:
 

サントリーニ島近くで地震頻発、噴火を懸念 — ギリシャ (続報)

 

サントリーニ島(地図)の北東の海域を中心に地震が続いています。ギリシャ政府は、地震は火山性のものではないと強調していますが、パニックに近い状況も生じているようです。以下は、報道記事とその抜粋・テキトー訳です。
サントリーニ島の住民は、どんな手段を使ってでも島を離れようとしている。旅行代理店の外には長い行列ができており、航空券は売り切れている。

ここ数時間、地震が相次いで発生し、サントリーニ島では不安と恐怖が広がり、住民の多くは自宅の外で夜を過ごすことを選択している。地震活動が続いているため、多くの島民はさらに強い地震が起こるのではと恐れ、車の中に避難している。

「今夜は家では寝ません。地面が絶えず揺れていて、怖いです」と住民は記者に語り、不安感が広がっていることを説明した。安全上の理由から、起きたままでいるか、屋外で眠ることを選択する人もいる。

 ティラ島(サントリーニ島)とアモルゴス島という 2つの火山島間の地震活動が活発化したため、地震災害評価のための常設科学委員会とギリシャ火山弧監視委員会が日曜日に招集された。

過去 48時間にアニドロス海域では 200回を超える地震が記録され、そのマグニチュードは最大で4.5に達した。

委員会によれば、最近の地震活動は依然として活発であるが、カルデラ内の活動は減少し続けている。専門家らは、この地震は北東から南西方向に走る海底断層によるもので、火山活動とは関係がないと確認した。
 
当局はいくつかの予防措置を実施した。ティラ島、アナフィ島、イオス島、アモルゴス島の学校は 2月3日月曜日も休校となる。

市民は、屋内での大規模な集会を避け、廃墟となった建物には近づかず、アモウディ港、アルメニ港、コルフォス港、フィラの旧港(Old Port of Fira)への訪問を控えるよう勧告されている。建物の所有者は、危険な要素を取り除き、プールの水を抜くことも求められている。

地球物理学教授のコスタス・パパザチョスは、最悪のシナリオではマグニチュード 6.0 以上の地震が発生する可能性があるものの、「必ずしも強い地震が発生するというわけではないが、対策を講じる必要がある」と強調した。

キリアコス・ミツォタキス首相はアテネで緊急会議を主宰し、サントリーニ島の地元当局は避難に備えて緊急テントを設置し、警察と消防に厳戒態勢を敷いた。


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2025年2月2日日曜日

定置網にメガマウス — 長崎県対馬市

 
1月29日朝、長崎県対馬市峰町(地図)沿岸の定置網にメガマウスがかかりました。沖に逃がしましたが、翌 30日に同町の漁港に入っているのが見つかり、31日に死んでいるのが確認されました。体長 5.15m。
 
「水深 1500 メートルほどの深海でも生息しているというメガマウスは、餌のプランクトンを追って、沿岸に姿を現すこともある」、「日本海側で見つかるのは珍しく対馬では例がない」:
 

気象と地震には関係がある

 
日本気象協会 tenki.jp の記事です。 東京大学の辻健教授(地震学)が監修しています。

「内陸型地震の場合、降水(雨)や積雪の多い地域・多い時期に地震活動が高まる可能性がある」、「雪の少ない地域のグラフでは、季節と地震の発生頻度について、特に目立った傾向はありませんでしたが、雪の多い地域では、秋や冬よりも、春や夏にかけて地震の発生頻度が高い」、「『雪の多い地域』と内陸型地震が発生した地域が似た傾向を示している」:
 

2月2日はグラウンドホッグ・デー

 
 
 
グラウンドホッグ・デーが近づいています。火山ウェブカメラ(レーニア山、セント・ヘレンズ山、フッド山、クレーター レイク}で見える今日の曇り空と、今週末の天気予報からすると、早めの春が訪れるかもしれません」 

グラウンドホッグ・デーになじみのない者からすると、なんで曇天と春の訪れの早さが結びつくのか不思議ですが、Wikipedia には次のように書かれています ——

ジリスの一種グラウンドホッグ(ウッドチャック)を使った春の訪れを予想する天気占いの行事。この日、冬眠から目覚めたグラウンドホッグが自分の影を見れば冬はまだ長引くと占われる。

グラウンドホッグ・デーに晴れていれば影ができるので、冬眠から覚めたグラウンドホッグが自分の影を見て驚いて巣穴に戻ってしまう、つまり春の到来はまだ先、逆に曇っていれば影ができずグラウンドホッグは巣に戻らないので春が間近だ、という解釈です。
 

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-170)

 
米国イエローストーン国立公園の 1月の状況です。
 
1月中にスティームボート間欠泉(地図)の噴出はありませんでした。今後数日から数週間以内に今年最初の大規模な噴出が起きる可能性があると予測されています。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1
2月26日 58
2
4月3日 37
3
5月30日 57
4
7月15日 46
5
10月7日 84
6
11月23日 47
 
 
1月の地震活動は通常のレベルでした。56件の地震が観測され、最大は 1月28日に発生した M3.7 でした。この地震は有感地震で、前震と余震をともなっており、余震活動は現在も続いています。1月中に群発地震の発生はありませんでした。
 
イエローストーン・カルデラでは 10月以来、わずかな(1cm)沈下が記録されています。この沈下パターンと沈下率は、2015~2016 年に始まったものです。
 
ノリス間欠泉盆地付近では、過去 2~3ヶ月間に軽微な沈下(1cm 未満)が観測されています。
 
 
 

2025年2月1日土曜日

欧州宇宙機関(ESA)が声明 — 小惑星 2024 YR4

 
 
欧州宇宙機関(ESA: European Space Agency)も小惑星 2024 YR4 の衝突可能性について発表しています。衝突する可能性が低いことを強調する内容となっています:
 
以下は上記発表からの抜粋・テキトー訳です。NASA や IAWN の発表とは数値が微妙に違っている部分があります ——
 
小惑星 2024 YR4 は 2032年12月22日に地球のそばを安全に通過する可能性がほぼ 99% ありますが、衝突の可能性を完全に排除することはできません。
 
地球上のどこに衝突する可能性があるかを正確に判断するには時期尚早です。

地球近傍小惑星 2024 YR4 は、2024年12月27日にチリのリオ・ウルタド(Río Hurtado)にある小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS: Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)望遠鏡で発見されました。

発見直後、自動小惑星警報システムは、この物体が 2032年12月22日に地球に衝突する可能性が非常に低いと判断しました。2024 YR4 の大きさは 40 メートルから 100 メートルと推定されています。このサイズの小惑星は平均して数千年に一度地球に衝突し、地域に深刻な被害をもたらす可能性があります。
 
この天体は ESA の小惑星リスク・リストのトップに上がりました。1月初旬から、天文学者たちは世界中の望遠鏡を使用して優先的な追跡観測を実施し、新しいデータを使用して小惑星の大きさと軌道に関する理解を深めています。

2025年1月29日現在、ESA は、小惑星 2024 YR4 が 2032年12月22日に地球に衝突する確率は 1.2%と推定しています。この結果は、NASAの地球近傍天体研究センター(CNEOS)とNEODyS による独立した推定と一致しています。

小惑星 2024 YR4 は現在、トリノ衝突危険度スケールのレベル 3 に分類されています。これは、天文学者と一般の人々の注意を要する接近遭遇です。小惑星の衝突確率は、多くの場合、最初は上昇しますが、追加の観測後に急速にゼロに低下することを覚えておくことが重要です。これが起こる理由については、ビデオによる説明ご覧ください。

小惑星 2024 YR4 は、おそらく50メートルよりも大きく、今後 50 年以内のある時点で衝突確率が 1% を超えると推定されています。したがって、この小惑星は、国連が承認した 2 つの小惑星対応グループ、国際小惑星警報ネットワーク (IAWN: International Asteroid Warning Network) と宇宙ミッション計画諮問グループ (SMPAG: Space Mission Planning Advisory Group) を活動させるために必要なすべての基準を満たしています。

NASA が議長を務める IAWN は、小惑星の追跡と特性評価に関与する国際組織間の調整を担当しています。適切と判断されれば、IAWN は小惑星衝突の影響の分析と必要な対応策の立案において世界各国の政府を支援するための戦略を策定します。

ESA は IAWN のメンバーであり、現在、追加の観測を調整し、リスク評価を定期的に更新しています。

この小惑星の軌道は偏心しているために細長くなっています。現在、ほぼ直線的に地球から遠ざかりつつあるため、軌道が時間の経過とともにどのように曲がるかを調べても、軌道を正確に決定することは困難です。

今後数ヶ月で、この小惑星は地球から見えなくなり始めます。この間、ESA は、より高性能な望遠鏡による小惑星の観測を調整し、最終的にはチリにあるヨーロッパ南天天文台(European Southern Observatory)の超大型望遠鏡(Very Large Telescope)を使用して、できるだけ多くのデータを収集します。

2032 年に衝突する可能性を完全に排除できるようになる前に、小惑星 2024 YR4 が視界から消えてしまう可能性があります。この場合、小惑星は 2028 年に再び観測可能になるまで ESA のリスク・リストに残る可能性があります。

ESA が議長を務める宇宙ミッション計画諮問グループ SMPAG は、国際的な情報交換を促進し、共同研究と共同ミッションの機会を作り、小惑星 2024 YR4 に関する地球近傍物体の脅威緩和計画活動を実施する責任を負っています。

グループは、来週ウィーンで予定されている会議で次のステップを決定します。小惑星の衝突確率が 1% の閾値を超えたままであれば、SMPAG は国連に勧告を行い、潜在的な危険に対する探査機を使う対応のさまざまな選択肢の評価を開始する可能性があります。
 
——
 
 

サントリーニ島近くで地震頻発、噴火を懸念 — ギリシャ

 
アトランティス伝説と結びつけられることもあるサントリーニ島(地図) の北東で、1月28日以降、最大 M3.0 に達する地震が 130回以上観測されています。ギリシャ政府は常設科学監視委員会による緊急会議を招集し、火山噴火のリスク評価をおこないました:
 
以下は記事の概略です ——
 
ギリシャ火山弧の常設科学監視委員会によると、地震はサントリーニ島の北東約 25km に集中しており、震源の深さは 25km から 5km の範囲です。揺れはサントリーニ島北部、主にイアで最も強く感じられました。

群発地震の発生場所から、サントリーニ島の北東 6.5km にあるコロンボス海底火山(Kolumbos submarine volcano)が関与している可能性が示唆されています。コロンボス火山は、サントリーニ島の火山群の一部で、1650年に起きた大噴火で知られ、火砕流、津波、ガス放出により甚大な被害と死者を出しました。

この火山は現在も活動中で、熱水活動と定期的な群発地震が発生しているため、この地域の監視の重要な対象となっています。地震活動がコロンボス断層系とカメニ断層系(Kolumbos and Kameni fault systems)に沿った地殻応力によるものか、より深部のマグマ・プロセスによるものかを判断するための調査が進行中です。

2011年から 2012年にかけての火山活動では、サントリーニ山頂下の浅所にマグマが貫入したことにより広範囲で地震が発生、温泉でガス放出が増加し、カルデラが水平方向に 12cm 拡大しました。このときは噴火には至りませんでしたが、当局は監視ネットワークと緊急対応計画を強化することになりました。
 
サントリーニ島が最後に噴火したのは 1950年で、小さな溶岩ドームと爆発的な活動が発生しました。これまでの噴火は、1939年から 1941年、1928年、1925年から 1926年、1866年から1870年に発生しており、火山爆発指数(VEI)は 2 から 4 でした。記録されている最も強力な噴火は、VEI 7と推定され、紀元前 1610年頃に発生しました。

この地域の火山活動は、アフリカ・プレートがユーラシア・プレートの下に沈み込むことによって発生しており、島は厚さ 25km を超える大陸地殻の上にあります。サントリーニ島の北東 6.5 km に位置する海底活火山であるコロンボスは、海底噴火の可能性を調査する上で重要な場所です。

——
 
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-318)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田嘉男氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 1月30日14:00 付けで「続報 No.385」(PDF形式)を出しています。
 
前回の更新情報の概略 ——

今後、変動出現が観測されなければ、2月4日±2日、特に 2月4日または 2月5日に対応地震発生の可能性が考えやすい。

今回の更新情報の概略 ——

現況(図1参照) —
  • 1月19.7日に CH32 観測装置の特異変動が静穏化。
  • 1月25.0日を中心に CH20 観測装置と CH26 観測装置に PBF 特異が再出現。
  • 同じ時期から CH32 の基線に弱い特異変動が再び出現するようになっている。
 考察 —
 
ステージ 29 が示した 1月26日±3日に対応して、1月25.0日に PBF 特異の極大が出現した、この極大から CH32 に特異変動が継続出現していると解釈できる → 1月25日からステージ 30 に入ったと認識。

1月25.0日 の PBF 特異変動の極大は、ステージ 29 が示したステージ 30の極大であり、また 2024年12月6.0日極大に対する直前変動である可能性がある(No.1778 前兆群では以前にも同様な関係が現れたケースあり)。

2月4日±2日に対応地震が発生する場合、1月25日極大に対して 2月1.8日±1日に現在出現している CH32 の特異変動が静穏化することが計算できる。

2月3日時点で CH32 の特異変動が継続、または 2月4日±2日に極大の出現がない場合は、2月4日または 5日に地震発生の可能性がある。


[注]特異変動については『FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日2月4日±2日
2月4日または 2月5日の可能性が考えやすい
2月2日までに CH32 の特異変動が静穏化する場合に限る
2月3日時点で継続または 2月4日±2日に極大出現の場合は再考
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
前者の可能性が若干高い
推定震央領域

続報 No.385」所載の図3参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。今後噴火変動が観測された場合は続報予定。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年1月31日金曜日

2色の太陽 — 群馬県榛東村

 
上毛新聞』の記事です。1月24日朝、群馬県榛東村(地図)で日の出直後の太陽が赤色と黄色の 2色に分かれて見える現象が目撃・撮影されました。撮影地点(高度約500m)から見て、大気の逆転層の境界と太陽が重なったために生じた現象と説明されています。
 
「下層は、空気中にちりが蓄積し、波長の短い光はそれにぶつかって散乱。最も波長の長い赤い光が届いた」、「上層は空気中のちりが少ない暖気の流れがあったため光の散乱は弱く、赤より波長の短い光も届き黄色に見えた」:
 

湾内にザトウクジラ — 岩手県大船渡市

 
1月28日、岩手県大船渡市の大船渡湾(地図)内で、体長 11〜12m のザトウクジラクジラが泳いでいる様子が撮影されました。

「岩手県沿岸にも生息しているが、冬は沖縄などの温暖な地域にすむ」(日本鯨類研究所):
 

小惑星 2025 BF7 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 BF7〟が 1月19日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 1月30日付のデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 BF7
(2025年1月30日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)1月19日 01:59
 (地球)1月19日 09:40
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.51 LD
(地球)1.15 LD
推定直径
3 ~ 6 m
対地球相対速度
7.9 km/s ≅ 2万8000 km/h
初観測から地球接近まで−2日
次の地球接近2035年8月4日ごろ
公転周期434 日 ≅ 1.19 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年1月30日木曜日

国際小惑星警報ネットワーク (IAWN)が声明 — 小惑星 2024 YR4

 
 
国際小惑星警報ネットワーク (IAWN: International Asteroid Warning Network)も声明を出しました。NASA の発表より詳しい内容になっています:
 
NASA の発表にはなかった情報をかいつまんでテキトー訳します ——

衝突確率: 地球近傍小惑星(NEA)2025 YR4 が 2032年12月22日に地球に衝突する確率は 1.3% です。小惑星が地球に衝突するかどうかは不確実性が大きいものの、衝突が発生する場合はこの日になります。この日に 2024 YR4 が地球を安全に通過する確率はほぼ 99% です。

将来の観測と衝突確率の更新: 将来の観測により、2024 YR4 の軌道と衝突確率の不確実性は低減されます。2024 YR4 は 2025年4月初旬まで観測可能ですが、その後は暗くなりすぎて地球から観測できなくなります。2028年6月には、この小惑星は約 4年の軌道をたどって地球付近に戻ります。2024 YR4 は非常に暗く、大型の望遠鏡(口径 2 メートル以上)が必要になる可能性があります。2025年の観測可能期間の終わりまでに、衝突確率は数十パーセントに増加するか、こちらの方が可能性が高いですが、警報しきい値(衝突確率 1%)を下回る可能性があります。(今のところ)過去の観測画像では 2024 YR4 が検出されていませんが、(検出されれば)軌道がより限定されるため、探索は継続されます。

衝突リスク回廊:2025 YR4 の衝突リスク回廊(impact risk corridor)は、衝突が発生する可能性のある地球上の領域であり、東太平洋、南アメリカ北部、大西洋、アフリカ、アラビア海、南アジアに広がっています。

小惑星の大きさ: 2024 YR4 は 40~90 メートル(130~300 フィート)の範囲にあると考えられます。深宇宙レーダー観測、熱赤外線観測、または小惑星に接近する可能性のある探査機からの画像がなければ、大きさの範囲をさらに絞り込むことはできません。小惑星の現在の位置はレーダー観測には遠すぎ、2032年までレーダー観測範囲内に入りません。

衝突が発生した場合に予想される被害のレベル: 大きさの範囲の大きい方の数値に基づくと、衝突地点から 50km 離れた場所まで爆風による被害が及ぶ可能性があります。

——
 
 

NASA が声明 — 小惑星 2024 YR4

 
 
小惑星 2024 YR4 について NASA が声明を出しています:
 
以下はテキトー訳です ——
 
NASA による地球近傍小惑星 2024 YR4 の分析では、2032年12月22日(米国時間)に地球に衝突する可能性が 1% 以上あることが示されています。これは、この小惑星が衝突しない可能性が約 99% あることも意味しています。このような初期の分析は、より多くの観測結果が収集されるにつれて、時間の経過とともに変化します。

現在、衝突確率が 1% を超える既知の大型小惑星は他にありません。
 
小惑星 2024 YR4 は、NASA が資金提供しているチリの小惑星地球衝突最終警報システム・ステーション(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System station)によって、小天体の位置測定の国際情報センターである小惑星センター(Minor Planet Center)に 2024年12月27日に初めて通報されました。幅約130~300フィート(40〜91m)と推定されるこの小惑星は、2024年12月31日に NASA の自動セントリー・リスク・リスト(automated Sentry risk list)に載ったことで天文学者の注目を集めました。セントリー・リストには、将来地球に衝突する確率がゼロではない既知の地球近傍小惑星がすべて含まれています(sentry は「見張り」の意)。
 
このレベルに達する天体は珍しくなく、過去にも今回と同じ評価に達した天体がいくつかありましたが、より多くのデータが得られるにつれて最終的に評価が下がりました。新たな観測により、より多くのデータが得られるにつれて、この小惑星の数値がゼロに変わる可能性があります。
 
——
 
 

毛ガニの抜け殻大量漂着 — 北海道白老町、苫小牧市

 
北海道白老町(地図)から苫小牧市(地図)にかけての海岸 10km 以上にわたって、大量の毛ガニの甲羅や脚の抜け殻が漂着しています。報道は 1月29日付ですが、その数日前から海岸に打ち上げられているとのことです。
 
「カニが落ちてることはあるんですけど、こんなにたくさんの数は初めて見ました」(苫小牧市民)、「いまちょうど(毛ガニの)脱皮期にあたるので、脱皮してその殻が打ち上げられたもの」「大量の毛ガニの抜け殻は、海の中に多くの毛ガニが生息しているということ」「去年、付近の海域で行った調査では、水揚げ可能なサイズに満たない毛ガニが例年の数十倍になっている」(北海道立総合研究機構):
 
2011年の東北地方太平洋沖地震の前には、毛ガニが大漁だったとの証言がありました:
 

2025年1月29日水曜日

地球に衝突するかも知れない大型小惑星 見つかる

 
昨年 12月25日に見つかった大型の小惑星 "2024 YR4" が、約 8年後に地球に衝突する可能性があるということで話題になっています。
 
"2024 YR4" の推定直径は 43〜97m で、現時点の予報では、日本時間 2032年12月22日20時58分 ± 31時間51分に地球にもっとも近づくとされています。最悪の場合の接近距離は、地球の中心から測って 0.002LD = 758km とされています。地球の半径は約 6400km ですから、最悪の場合には地球に衝突するということになります。

現時点の予報に基づくと、衝突地点は南米北部から大西洋、アフリカ大陸中部、インド洋を経てインドに至る細い帯状の地域のどこか、とされています。
 
NASA のデータベースには、2029年に地球に衝突すると騒がれた小惑星アポフィス(99942 Apophis)ですら、同年以降の地球接近予報が掲載されているのに、"2024 YR4"については 2032年の地球接近以降の予報が掲載されていないことも「衝突するのでは」との疑念を呼んでいます。
 
この小惑星の軌道は、まだ不確実の度合いが高く、今後の観測によって精度が高まれば衝突の確率は下がっていくものと思っています。
 
 
 

小惑星 2025 BP6 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 BP6〟が 1月26日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 1月28日付のデータベース更新で明らかになりました。静止衛星の軌道よりはるかに低い、地表から約 3300km のところを通過し、地球との相対速度も非常に高速でした。
 
2025 BP6
(2025年1月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)1月26日 06:58
 (地球)1月26日 10:10
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.805 LD
(地球)0.025 LD
推定直径
1 ~ 3 m
対地球相対速度
21.1 km/s ≅ 7万6000 km/h
初観測から地球接近まで0日
次の地球接近2119年1月15日ごろ
公転周期1080 日 ≅ 2.96 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2025年1月28日火曜日

輸送最適化の技術

 
スーパーの駐車場で。最後に残ったスイカはどうやって運ぶのだろうと思っていたら ・・・
 
 

大型の小惑星 2025 BB2 が月と地球に接近

 
[2月3日追記: 「推定直径」と「次の地球接近」を更新しました(緑字)]
[2月1日追記: 最新のデータに更新しました(青字)]
 
大型の小惑星〝2025 BB2〟が 2月4日に月と地球の近くを通過します。
 
2025 BB2
(2025年1月27日付予報)
(2025年1月31日付予報)
(2025年2月2日付予報)

接近日時(日本時間)
(月)2月4日 04:11 04:13
 (地球)2月4日 13:36 13:38
接近日時 誤差
(月)± 18 分 ± < 1 分
(地球)± 19 分 ± < 1 分
接近距離 (月)1.44 LD
(地球)0.76 LD
推定直径
21 ~ 46 m
21 〜 48 m
21 〜 46 m

対地球相対速度
6.5 km/s ≅ 2万4000 km/h
初観測から地球接近まで14 日
次の地球接近
2036年1月22日ごろ

2036年1月19日ごろ

公転周期835 日 ≅ 2.29 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

近畿圏中心領域大型地震 (続報-317)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田嘉男氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 1月26日17:00 付けで「続報 No.384」(PDF形式)を出しています。
 
前回の更新情報の概略 ——

CH32観測装置 の特異変動が 1月19日16時ごろ(19.7日)に静穏化、さらに残っていた微弱な変動も 1月21日14時30分(21.6日)に静穏化。
 
16年7ヶ月間にわたって継続した変動が全て終息した。
 
12月8.8日極大に対する静穏化時期を前者 19.7日とした場合は 2月3日±2日、後者 21.6日とした場合は 2月5日±2日が地震発生推定日として『経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1』から算出される。大枠としては 2月4日±3日。

今回の更新情報の概略 ——

現状 —
  • 静穏だった CH26と CH20観測装置に PBF特異が短期間再出現。
  • CH26観測装置には、微弱な火山性変動も散発的に出現。
  • 静穏だった CH32観測装置に特異変動が短期間再出現。
直前変動 — 上記の変動はすべて昨年 12月6日に観測された変動と同一タイプ。この時期だけに短期間再出現したことから、直前変動の可能性が考えやすい。
 
極大日の見直し — 12月8.8日を極大と認識していたが、PBF特異が顕著化した期間の中心の 12月6日を極大に修正。上記の再出現した変動は 12月6日極大に対する直前変動の可能性が考えやすい状況。
 
計算 1 — CH26 および CH20の PBF特異と、CH32 特異の重複時間帯の中心は 1月25.7日。極大 12月6.0日、直前特異 1月25.7日として『経験則[極大〜地震発生]:[直前特異〜地震発生]= 6:1』を適用すると、地震発生日として 2月4日±2日を得る。

計算 2 — 極大 12月6.0日、CH32の顕著な特異変動が消えた 1月19.7日を終息として『経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1』を適用すると、地震発生日として 2月4日±2日を得る。

結論 — 今後、変動出現が観測されなければ、2月4日±2日、特に 2月4日または 2月5日に対応地震発生の可能性が考えやすい。
 
[注]特異変動については『FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日2025年2月4日±2日
特に 2月4日または 2月5日の可能性が考えやすい
今後の変動で修正が必要な場合は続報で修正
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
前者の可能性が若干高い
推定震央領域

続報 No.384」所載の図6参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。今後噴火変動が観測された場合は続報予定。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2025年1月27日月曜日

小惑星 2025 BP4 が月と地球に接近・通過

 
小惑星〝2025 BP4〟が 1月23日に月と地球の近くを通過していたことが、NASA/JPL による 1月26日付のデータベース更新で明らかになりました。地球と月に対する相対速度が非常に高速でした。
 
2025 BP4
(2025年1月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)1月23日 09:28
 (地球)1月23日 10:48
接近日時 誤差
(月)± 3 分
(地球)± 3 分
接近距離 (月)1.69 LD
(地球)0.83 LD
推定直径
4 ~ 9 m
対地球相対速度
22.1 km/s ≅ 7万9000 km/h
初観測から地球接近まで−1日
次の地球接近2091年7月8日ごろ
公転周期938 日 ≅ 2.57 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2025 BT4 が地球と月に接近・通過

 
小惑星〝2025 BT4〟が 1月20日から 21日にかけて地球と月の近くを通過していたことが、1月26日付の NASA/JPL によるデータベース更新で明らかになりました。
 
2025 BT4 (2025年1月26日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)1月20日 16:57
 (月)1月21日 08:55
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 2 分
接近距離 (地球)0.31 LD
(月)0.67 LD
推定直径
5 ~ 11 m
対地球相対速度
6.5 km/s ≅ 2万3000 km/h
初観測から地球接近まで−1 日
次の地球接近
公転周期729 日 ≅ 2.00 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

真冬にヘビ出現 — 富山県富山市

 
 『富山新聞』の記事です。1月26日、富山県富山市石田(地図)の民家の庭に、冬眠から目覚めたとみられる体長約 1m のシマヘビがいるのが見つかりました。
 
「1月にヘビを見たのは初めて」、「何日も陽気が続いていたから、春と勘違いしたのだろう」(発見した住民): 
 
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2025年1月26日日曜日

ペレの髪の毛

 
12月23日に始まったキラウエア山頂カルデラの噴火は、溶岩噴泉の噴出と休止をくり返しながら継続しています。下の写真は、1 月16日から 17日にかけての溶岩噴出によってキラウエア・ビジター・センター(地図)の近くに降ったペレの髪の毛(Pele’s Hair)が、おそらく風に吹かれて転がって、長さ 56cm の束状になったものです。リンク先の文書には次のように書かれています —— 

ペレの髪の毛とは、噴火中に液体の溶岩の塊が引き伸ばされてできる火山ガラスの糸のことです。これらの金色の糸は、長さが 1m 以上、太さが 1mm 未満になることがあります。ペレの髪の毛は非常に軽量で、高温の噴煙に巻き上げられ、風に運ばれて噴火地点から遠く離れた場所に落下することがあります。


 
 

水路にボラの大群 — 山口県防府市

 
山口県防府市浜方(地図)の水路にボラとみられる魚の大群が現れました(下記記事中の動画は 1月25日撮影)。
 
「温かい場所を求めて海から水路に迷い込んだのではないか」(水族館「海響館」): 
 
 

福島県檜枝岐村の群発地震

 
福島県檜枝岐村(地図、震央地名「福島県会津」)では 1月21日未明から最大震度5弱を含む有感地震が多発しています(無感地震は 1月20日ごろから発生)。有感地震だけに限っても 26日正午までに 77回の地震が記録されています。その原因について福島地方気象台の地震津波防災官は「火山性地震ではない」、近くを通る断層との関連は現時点では「不明」としています:
 
東北大学の遠田晋次教授は原因についてまだわからないとした上で、熱水活動による可能性が高いと分析しています ——「地下水は特に火山地域は熱水で、簡単なイメージとしては間欠泉のようなイメージでものすごい勢いで吹き出しますよね。そういうものが地下に圧力を持ってあるのでそれが断層を刺激して地震を起こしている可能性は十分あります」:
 
気象庁は群発地震の発震機構解を現時点では一つだけ公開しています。典型的な横ずれ断層による地震のようです:
  

2025年1月25日土曜日

サマービルのゴースト・ランタンは地震発光現象か

 
アメリカ地震学会(Seismological Society of America)の "Seismological Research Letters" に掲載された、USGS の著名な地震学者 Susan E. Hough 博士の投稿 "Haunted Summerville: Ghostly Lights or Earthquake Lights?"(呪われたサマービル:幽霊の灯火か、それとも地震発光か?)を紹介している記事です:
 
以下は記事の概略です ——
 
伝説によると、サウス・カロライナ州サマービル(地図)周辺の辺鄙な地域で、線路の上に浮かんでいる奇妙な発光球体が時々目撃されるが、それは列車事故で首を失った夫の帰りを何時間も待ち続けていた妻の幽霊が持っていたランタンだという。
 
しかし、米国地質調査所(USGS)の地震学者スーザン・ハフ(Susan Hough)博士は、もっと非現実的かもしれないが、同様に興味深い説明があるのではないかと考えている。それは、サマービルの光の原因は、地震発光現象(earthquake lights)ではないかというものである。 

地震光は、光る球体、火花、柱、その他の形状として世界中で目撃されているが、地震学者の間では、その出現の背後にあるメカニズムについて、まだ定説はない。

提案されているメカニズムには、メタンやラドンなどの地下ガスの発火、または断層の動きによる誘電放電(dielectric discharge)などがあり、日本の地震学者・榎本祐嗣氏が 2024 年のレビュー論文で詳述している。
 
ハフ博士は、"Seismological Research Letters" の "Earthquake Lites" コラムで、サマービルの浅い断層、鉄道の線路、幽霊話の組み合わせが、米国東部の断層を探している地震学者にとって貴重な道しるべになる可能性がある理由を説明している。
 
近年、ハフ博士はコロラド大学ボルダー校のロジャー・ビルハム(Roger Bilham)氏とともに、サウス・カロライナ州チャールストン(地図)で 1886 年に起きた有名な地震の原因となった断層を特定するために精力的に調査してきた。チャールストンの北西約 25 マイル(約40km)にあるサマービルは彼らの研究地域の一部だった。 

ハフ博士は、ハロウィーンの週に発行された USGS のニュース・レターに「不気味な科学」研究へのリンクが掲載されていたのを読んでから、幽霊の光が地面に起源を持つ可能性について考え始めた。

ハフ博士は、新聞や地元の​​書店で見つけたサマービルの光に関する記述や、その地域の地震に関するデータを精査し始めた。サマービルの光の目撃は、1950年代から 60年代にかけて始まったようで、1959年と 60年に起きたマグニチュード 3.5 から 4.4 の 3回の地震の震源から数キロ圏内で起きていた。

サマービルの現象が地震光であるならば、この地域の浅い地震でラドンやメタンのような水溶性ガスが放出され、静電気や岩石の動きによる火花で点火した可能性があるとハフ博士は示唆した。

サマービルの光の近くの鉄道は、光が目撃された当時は運行されていなかったが、廃線の鉄製レールや近くの廃材置き場も点火火花を発した可能性があるとハフ博士は述べた。「チャールストンで働いていた経験から、古いレールが交換または修理されたとき、古いレールが必ずしも運び去られるわけではないことを知っています。線路沿いに古い金属の山が見つかるのです。」

また、水滴に取り込まれたガスは、幽霊の光の伝説が暗く霧のかかった夜に起こる理由を説明するのに役立つかもしれないと彼女は付け加えた。

ハフ博士は、このシナリオ、および地震光を説明するために提案されたメカニズムは、まだ推測の域を出ないと付け加えた。この仮説は、ガス検知器を使用して漏れ出るガスを探したり、浅い断層を探す実験を行ったりすることでテストできる可能性があると彼女は指摘した。

しかし、幽霊の話は、地震活動の少ない地域で未発見の地震帯を探すのに、突飛であっても役立つかもしれないと彼女は示唆した。同様の幽霊の話は、ノース・カロライナ州ウィルミントン(地図)近郊など、他の地域でも見つかっている。

「米国東部にはたくさんの断層がありますが、そのうちのどれが活動しているかを見つけるのが鍵です」とハフ博士は説明した。

「おそらく、この地域には地震光を発生させる可能性がある環境条件のレシピの例があります。そして、フレンドリーな幽霊たちが東部の断層帯を照らし出しているのかもしれません。」
 
——
 

アトラス彗星の崩壊

 
1月13日に近日点を通過したアトラス彗星(C/2024 G3)は、主に南半球で肉眼でも見えるほど明るくなったのですが(画像GIF動画)、近日点通過の際の高温や潮汐力などによって核(頭部)の崩壊が始まり、間もなく消滅するとみられています。

以下は 1月18日から 23日にかけての核の変化を GIF動画にしたものです:
 

2025年1月23日木曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-316)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田嘉男氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 1月22日16:00 付けで「続報 No.383」(PDF形式)を出しています。
 
前回の更新情報では ——

CH32 観測装置と CH23 観測装置(八ヶ岳): CH23 の特異は1月7日現在、静穏化。残る変動は CH32 の特異のみで、その変動はきわめて小さくなっている。
 
—— となっていたが、この CH32 の特異変動が 1月19日16時ごろ(19.7日)に静穏化、さらに残っていた微弱な変動も 1月21日14時30分(21.6日)に静穏化。
 
16年7ヶ月間にわたって継続した変動が全て終息した。
 
12月8.8日極大に対する静穏化時期を前者 19.7日とした場合は 2月3日±2日、後者 21.6日とした場合は 2月5日±2日が地震発生推定日として、経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 から算出される。大枠としては 2月4日±3日。

 [注]特異変動については『FM(VHF帯域)電波電離層モニター観測による「地震・火山の予報」解説資料』(PDF形式)の 9ページを参照してください。


推定日1月19.7日に静穏化したと解釈した場合
→ 2月3日±2日
1月21.6日に静穏化したと解釈した場合
→ 2月5日±2日
大枠としては
→ 2月4日±3日
推定時間帯 09:00±2時間 または 18:00±3時間
(前者の可能性が若干高い)
推定震央領域

続報 No.383」所載の図5参照
太線領域内=大枠推定領域
斜線領域=可能性が考えやすい推定領域
震央が火山近傍領域である可能性が高い
弧線A~B以南の可能性は低い

直近で噴火の可能性が考えられる前兆変動はないので、現状では震央近傍火山の噴火の可能性は考えにくい。今後噴火変動が観測された場合は続報予定。
推定規模 主震:M8.0 ± 0.3
複合の場合:M7.3±0.3 + M7.1±0.3 など
(余震を含まない大型地震の断層長が合計で約110〜150km 程度となるような複合地震活動の可能性)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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