2012年9月28日金曜日

スーパーコメット(?)がやって来る


9月21日にロシアとベラルーシの観測者によって発見され、24日に詳細が公表された新彗星〝 C/2012 S1 (ISON)〟が、昼間でも見えるぐらい明るくなる可能性があると話題になっています。

このアイソン彗星(〝ISON〟は発見に使われた望遠鏡の所属する〝International Scientific Optical Network〟の略)は、現在、木星軌道の外側にあり太陽に向かって進行中です。太陽に最も近づくのは来年11月28日で、太陽の中心から約190万km(太陽の直径は約140万km)のところを通過すると計算されています。アイソン彗星はこの近日点通過の前後(特に通過後)に明るさを増し、満月の十数倍の明るさで輝き、長大な尾を引くのではないかと期待されています:

アイソン彗星は、太陽に向かう途上の来年10月には火星に非常に近づくので、火星表面を調査中の探査車〝キュリオシティ〟搭載のカメラでも撮影できるかも知れないと言われています。火星の地平線上に見える彗星の画像をぜひ見てみたいものです。

彗星がどのくらいの明るさになるかの予測には不確実性が伴います。明るくなると予想されていた彗星が期待を裏切った例がたくさんあります。逆に、明るくなることはないと思われ注目されていなかった彗星が非常に明るくなり、観測者を驚かせることもあります。昨年末のラブジョイ彗星はその例です。


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