2014年7月18日金曜日

カトラ山で氷河融解、地震増加 ― アイスランド


2012年以降、音沙汰のなかったカトラ山(地図)。このアイスランド南部の活火山を覆う氷河(氷冠)が溶け、河川の水位が突然上昇する現象が報じられています。また、7月上旬ごろから、カトラ山の氷冠直下あるいは非常に浅い場所に震源のある地震が増加しています。最大規模はM2.7です:

カトラ山には複数のカルデラがありますが、どのカルデラから融解した水が流れ出しているのかは確認されていません(氷河の下を流れているため)。水が流れ込んでいる河川では、硫化水素の濃度上昇が観測されています。突然の水位上昇が起こりうるので、カトラ山一帯の河川に近づくことは控えるように呼びかけがおこなわれています。

このような氷冠の融解にともなう増水は、昨年も観測されています。3年前の増水では、河川に架かる橋が押し流されました。

地震の増加については、火山性ではなく、季節的なものである可能性が高いとされています。つまり、気温の上昇につれて氷冠が溶けて重量が減少、その結果生じた不均衡によって地震が起きている、という解釈です。ただし、季節性のものであるならば、昨年の同じ時期にもカトラ山でこのような地震増加があってもよさそうなものですが、私のノートを見る限りでは、そのような情報はありませんでした。


関連記事