2021年3月3日水曜日

湧水池が枯渇 — 長野県安曇野市

 
安曇野市豊科南穂高にある田淵行男記念館地図)の湧水池が、1ヶ月半ほど前から干上がった状態になっています。
 
安曇野市内では 1月、14ヶ所の計測点のうち 5ヶ所で地下水位が最低基準値を下回ったとのことです。市の環境課は「1~2月はもともと地下水位が最も下がる時期」、「昨年秋~冬の降水量が少なかったことがさらに影響した」、「記念館を含む一帯は湧水場所の上流に当たり、水位低下が影響しやすい」と説明しています:

 

小惑星 2021 DW1 が地球と月に接近

 
3月4日、小惑星〝2021 DW1〟が地球と月に接近します。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2021 DW124~55 (地球)3月4日 17:58
 (月)3月4日 22:24
1.48
1.79
(1LD=地球から月までの平均距離) 
 
この小惑星はアポロ群に分類されています。
 
直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が最初に観測されたのは2月16日です。
 
接近時の地球との相対速度は遅く、秒速 5.4km(時速約 1万9000km)と予報されています。
 
 
このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。 
 
 
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霧島山(新燃岳)の噴火警戒レベルを引き下げ

 
3月1日、霧島山新燃岳(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」から「1(活火山であることに留意)」に引き下げられました。 

霧島山新燃岳では、昨年 1月2日から続いていた「2(火口周辺規制)」が 12月11日に「1(活火山であることに留意)」に引き下げられた後、12月25日から再び「2(火口周辺規制)」に引き上げられていました。

「新燃岳では火口直下を震源とする火山性地震は、2020年12月18日から増加し多い状態となりました。その後、2021年1月から次第に減少し、2月以降少ない状態です」、「新燃岳火口内、火口縁及び西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガス等に注意してください」:

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2021年3月2日火曜日

神鹿殺傷と強震

 
奈良のシカ」は古代から「神鹿」や「神の使い」として手厚く保護され、現在は国の天然記念物に指定されています。過失であってもシカを死なせた者は死罪とされて来た歴史があり、10歳の女の子が興福寺の周りを引き回された後に斬首されたり、興福寺の小僧が石子詰めの刑に処せられたりした、という悲劇も伝わっています。
 
 2月7日未明に「おのでシカの頭を力いっぱい切り付け」て殺害した鳶職の男(23歳)が、今日 3月2日に逮捕されました:

奈良のシカを殺傷した事件は過去にも起きています。2010年3月13日午前にはボーガンの矢が腹部に刺さったシカが見つかり、その後、死亡しています。また、2018年6月13日午前には吹き矢のようなものが刺さったシカが見つかっています:

気になるのは、今回も含めてこれらの殺傷事件の直後と 1年後に強い地震が発生していることです。偶然とは思いますが、以下にまとめてみました:
 
▼ 2010年3月13日午前、ボーガンの矢が刺さったシカが見つかり、その後死亡。
  • 2010年3月14日 福島県沖 M6.7 最大震度5弱
  • 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震 M9.0 最大震度7 津波あり
 
▼ 2018年6月13日午前、吹き矢のようなものが刺さったシカが見つかる。
  • 2018年6月17日 群馬県南部 M4.6 最大震度5弱
  • 2018年6月18日 大阪府北部 M6.1 最大震度6弱
  • 2019年5月25日 千葉県北東部 M5.1 最大震度5弱
  • 2019年6月18日 山形県沖 M6.7 最大震度6強 津波あり
 
▼ 2021年2月7日未明、鳶職の男が斧でシカの頭部に切りつけ殺害。
  • 2021年2月13日 福島県沖 M7.3(暫定) 最大震度6強
  • (1年後? 津波あり?)
 

2021年3月1日月曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-123)

 
米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)の 2月の噴出回数は、3日と 21日の計 2回でした。
 
地震計の記録で見る限りでは、3日は勢いのある噴出が 30分以上継続したのに対して、21日は 10分間ほどでした。
 
日付(現地時間) 間隔(日)
1 1月2日 13
2 1月12日 10
3
2月3日 22
4
2月21日 18


2020年の噴出回数は 48回で、これまで最多であった 2019年の 48回と同じでした。2018年の噴出記録はこちらを、2019年の噴出記録はこちらを、2020年の噴出記録はこちらを参照してください。
 
昨年 8月26日に、約 6年半ぶりに噴出を再開したジャイアンテス(Giantess)間欠泉は、9月10日に2回目となる噴出をしましたが、その後は噴出が途絶えています。再び休眠状態に入ってしまったようです:


2021年2月27日土曜日

ぎょしゃ座 SU星

 
飛んでいるハチドリの姿かと思いました。
 
ぎょしゃ座 SU星の周りの巨大な惑星形成円盤(planet-forming disc)を、ヨーロッパ南天天文台が南米のチリに建設した超大型望遠鏡 VLT(Very Large Telescope )で撮影した画像です。惑星形成円盤に周囲の星雲から星間物質が流れ込んでいる様子がわかります。
 
惑星形成円盤に露出を合わせるために SU星は黒い円盤で隠されており、それが鳥の眼のように見えています。
 
 
 

白煙を引きながら垂直に上昇する謎の物体 — 沖縄県浦添市

 
2月22日午後に沖縄県浦添市西洲(地図)沖の上空で目撃された「白煙を引きながら垂直に上昇する謎の物体」は、結局は飛行機雲だったようです。
 
国立天文台によると、「飛行機雲の可能性がある」、「飛行物を斜めに打ち上げていたとしても見る方向によって真上に飛んで見えることもある」とのこと。

 「噴射した煙が二つに分かれており、明らかに自然現象ではない」(沖縄気象台)、「目撃された時間帯に付近の空域や海域では訓練を実施していない」(航空自衛隊)、「垂直に上昇するのは旅客機ではありえない」(全日空)、「この動画だけでコメントをするのは難しい」(日本航空):

 

リュウグウノツカイ漂着 — 長崎県壱岐市

 
2月12日、長崎県壱岐市芦辺町(地図)の海岸近くの海底にリュウグウノツカイが沈んでいるのが見つかり、17日に引き上げられました。体長 4.3m で、発見時にすでに死んでいたとみられています。

芦辺町が面している「内海湾(うちめわん)でリュウグウノツカイが水揚げされた記録はない」(壱岐東部漁協):

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ボラが大量発生 — 徳島県徳島市

 
徳島県徳島市を流れる御座船入江川(地図)で、ボラが大量発生しているとのことです。

「体長 20 センチほどの幼魚がひしめき合い、時折押し出されるように水面を波立たせている」:

アイスランド南西部で M5.7、群発地震

 
2月24日午前10時05分ごろ(日本時間同日午後7時05分ごろ)、アイスランド南西部のレイキャネス半島で M5.7、震源の深さ 10km の地震(震央地図)が発生しました(EMSC 欧州地中海地震学センターの発表では M5.6、深さ 10km)。横ずれ断層タイプの地震で、震央は同国の首都レイキャビクの南西約 40km の地点です。

建物やインフラストラクチャーに大きな被害は出ていませんが、非常に発生頻度の高い群発地震が継続しています。以下は、アイスランド気象庁(Icelandic Meteorological Office)が 2月27日10時47分付で発表した情報の抜粋です:
2月24日午前10時、レイキャネス半島で M5.7 の地震が発生、約 30分後には M5.0 の地震が発生し激しい群発地震が始まりました。 地震は、アイスランドの南西部や、北西部ではイーサフィヨルズルに至るまでの広範囲で感じられました。 M4 以上の地震が約 20回記録されており、M3 では 100回を超えています。 地震発生率は 2月25日に減少しましたが、26日の正午以降、再び増加し始め、M4を超える地震がいくつか記録されました。 2月26日の最大の地震は 22:38 の M4,9 で、南西部の広範囲で感じられました。

今回のような激しい群発地震は過去に例がないわけではありません。例えば、1933年6月10日には Fagradalsfjall で 5つの地震(M4.9〜M5.9)が記録されています。

群発地震は現在も続いており、2月23日以降、SIL システムはこの地域で 6000 を超える地震を検出しています。

マグマの地表近くへの上昇を示す兆候は観測されていないものの、レイキャネス半島にある世界最大の露天風呂ブルーラグーン近くの Svartsengi(地図)では、2月25日に異常な量の火山性水素ガスが検出されたとのことです。原因はわかっていません:
 
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