2017年5月4日木曜日

活断層への疑問


今朝の『朝日新聞』に「活断層への疑問 住民向けに Q&A」という記事が掲載されていました。記事の冒頭部分は登録なしでも以下で読むことができます:

活断層自治体連携会議」という組織があることは初耳でしたが、さっそく Q&A を見に行ってみました。興味深かったのは Q5 です。皆さん、同じような疑問を抱くようです:
Q5. 活断層が見つかっていない場所でも(2016年10月の鳥取県中部のように)強い地震は起こるし、活断層が新たに生じることもあるでしょうから、既にわかっている活断層にだけ備えても意味が無いのではないでしょうか?

答えは「正しく知ろう!活断層Q&A」でご覧ください。意外な傾向が提示されています。

Q5 の中に「活断層が新たに生じることもあるでしょうから」という部分がありますが、この点について『活断層地震はどこまで予測できるか 日本列島で今起きていること』(遠田晋次著、講談社ブルーバックス B-1995)には、次のような記述があります:
活断層のなかには、第四紀になって新たに生じた断層もあります。しかし、大規模で活動が顕著な活断層は、第四紀より前に誕生した断層がいったん休止した後に再び活動したものです。(中略) 岩盤を新たに破壊して断層を作るのにはもの凄いエネルギーを消費しますが、すでにある断層を動かすためには、破壊よりも摩擦に打ち勝つエネルギーだけでおおむね事足りるからです。