2022年3月21日月曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-258)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が 3月18日15:30 付けで更新情報を出しています。今回の更新情報は、(1)3月16日に発生した福島県沖の地震(M7.4、深さ57km、最大震度6強)の予測結果と、(2)長期継続前兆 No.1778 について書かれています:
 
福島県沖の地震
  • 3月9日00時ごろを中心として、高知観測点のK6観測装置にBF変動(基線のうねり変動、典型的な地震前兆波形)が出現。No.1778とは別の地震の前兆変動の可能性があると判断。同日、「地震前兆検知公開実験」の参加者に地震発生推定を配信。

  • このBF変動は函館の放送局の電波によるもの。伊豆の放送局によるBF変動も出現したが、こちらは No.1778 関連の前兆変動と区別できず。

  • 函館局の変動のみに基づいたために、推定領域は関東から東北地方という広い範囲になってしまった。伊豆局を加えていれば、もっと狭い範囲に絞り込めた。

  • 発生日は「[極大〜地震発生]=5日±2日」より、3月14日±2日と推定。

  • 規模は、沿岸海域では M6.5 までと推定。前兆強度の海深減衰およびプレート内地震の減衰を加味すれば M7.0±0.5 であった。

  • BF変動の出現時刻と実際の地震発生時刻も近かった。

  • その後、東北沖が震源と推定されるBF変動は現れていないので、同規模の余震発生の可能性は低いと推定される。

長期継続前兆 No.1778
  • CH32観測装置(八ヶ岳)の櫛歯変動(基線から数十秒毎に突出する変動により、波形が櫛の歯のようになる変動)は終息。CH15観測装置等のBT変動(静穏時よりも基線幅が増大する変動)も微弱化中 → 5月末±5日

  • CH29観測装置(八ヶ岳)の特異変動は、3月18日13時台に終息の可能性あり。3月18.6日終息とみなして計算 → 6月3日±3日

  • K1観測装置(高知観測点)の特異変動は継続中。3月19.7日〜20.3日に終息の場合 → 6月3日±3日

  • CH29とK1の前兆変動からは5月末発生の可能性は低い。 CH29がこのまま静穏化、K1が19日〜20日に終息し た場合は6月初旬発生の可能性が高まる。

推定日6月3日±2日の可能性を検討中
(今後の観測で修正の可能性あり)
推定時間帯 午前9:00±2時間 または 午後5:00±2時間
推定震央領域 続報 No.323」所載の図5太線内 火山近傍
斜線域は可能性考えやすい参考推定領域
推定規模 M8.0 ± 0.3
地震に伴う近隣火山の噴火については、直前の噴火前兆の有無を確認するまで不明。現状は噴火前兆なし。
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震