2010年9月3日金曜日

エカルマ山の警戒レベル引き上げ ― 千島列島

サハリン火山噴火対応チーム(SVERT)の 8月 30日付週報によると、千島列島北部・エカルマ島(地図)にあるエカルマ山の警戒レベルが「イエロー」に引き上げられたとのことです:

以下にレポートの内容を摘記します:
  • 8月 10日、エカルマ山から強力な水蒸気の噴出があり、海抜 1800m まで到達しているのをサリチェフ峰調査隊が目視 [サリチェフ峰(日本名:芙蓉山、松輪富士)は千島列島・Matua 島(日本名:松輪島)にある火山]
  • 8月 24日、調査隊がエカルマ島に上陸、南側の山腹で山頂から 250m 下ったところに新たにできた火口からガスが激しく噴出していることを確認。火口周辺の山腹は、厚さ 5cm を超える細かな火山灰に覆われていた。南側の山腹で最近 2回の火砕流(あるいは火砕サージ)が発生していたことが判明。
  • 上記の観測から、エカルマ山は今年 6月初めから 7月末の間に小規模な噴火をおこしていたとみられる。
  • 近い将来、火山活動がさらに激しくなることが予想されるので、警戒レベルを「イエロー」に引き上げる。
  • エカルマ山は 1767年から 1769年にかけて噴火。1980年にも小規模の噴火をおこしている。

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