2009年3月31日火曜日

サンフォード山にも噴火の兆候?

米国アラスカ州では、リダウト山が活発な活動を続けており、さまざまな被害や交通機関への影響などが出ています。このリダウト山は、アラスカの主要都市アンカレジの南西約 160km のところにありますが、逆の方向(東北東)約 320km のところにあるサンフォード山(Mt.Sanford)から白い噴気が上がっているのが目撃され、地元住民が不安を感じています。以下は アンカレジ・デイリー・ニュースの記事です:
サンフォード山は、海抜 4949m の火山ですが、アラスカに入植が進んだ 1700年代以降には噴火したとの記録はなく、地質学的な証拠から、最後に噴火したのは今から約 10万年前(別の資料では 32万年前)の洪積世とみられています。

「噴気」の通報を受けたアラスカ火山観測所(AVO)では、火山活動によるものではなく、気象現象によるものとしています。山体に沿って上昇した湿った空気が冷却され白く見えるようになり、それが山頂付近から立ち昇っている「噴気」のように見えているのだという説明です。さらに、次のようにも指摘しています ―― サンフォード山の南壁はほぼ垂直に約 2500m も落ち込んでおり、ふもとのサンフォード氷河への落石や氷雪の崩落が頻繁におこる。これが白い蒸気のように見えるプリュームを立ちのぼらせることもある。