2009年3月30日月曜日

突っぱるハト

昨日午後、神奈川県大和市内にあるスーパーの立体駐車場での出来事です。

買い物をすませた後、立体駐車場の最上階(屋上)に駐めていた車を運転して出口に向かいました。屋上から傾斜のある通路を下って一つ下の階に入るところの路面に一羽のハトがいました。減速してハトに近づきましたが逃げません。運転席からエンジン・フード越しにハトが見えるか見えないかというぎりぎりの位置まで近づいてもそのままです。ヘッド・ライトを点灯しても、エンジンを空ふかししても、軽く警笛を鳴らしても、少しおどろいたような仕草を見せるものの、その場に留まって逃げる様子はありません。まるで、そこから先は一歩も進ませないぞという意志があるかのように、こちらを睨んでいる感じでした。とうとう、こちらも腹をくくって(笑)、ハトを引いてしまってもかまわないという気持ちで車をゆっくり前進させました。ハトが前輪の車軸の位置ぐらいまで車体の下に入ったとおぼしきころだったと思います。ハトは、車の右前から飛び出して、車の右上にある天井の梁にとまりました。その梁にはもう一羽別のハトがいました。

日差しのあるときに屋上に駐車していたため、車内は暑く、窓を開けていました。そのせいで聞こえたのですが、二羽のハトのとまっているあたりから、雛の鳴き声が聞こえてきました。どうやら、生まれたての雛がいる巣の近くに私の車が近づいたため、親鳥が警戒行動をとったようです。最初は、「このハト、病気なんじゃない?」とか、「ひょっとして宏観異常?」とか思ったりしたのですが、子を思う親の行動だったと得心しました。それにしても、屋上の駐車スペースから降りてくる車すべてに、このような行動をとっていたら、たとえ二羽が交代でしていたとしても、身が持たないのではないかと心配です。

何年か前、東京の明治神宮でカラスに襲われたことを思い出しました。季節的には、今回よりもう少し暖かくなった時期だったように記憶しています。一人で参道を歩いていると、木の梢付近に大きな鳥の巣のようなものがあるのに気づきました。鳥の姿は見えなかったのですが、立ち止まって見上げていると、いきなり風を感じ、後頭部に何かがぶつかりました。黒い大きな鳥が飛び去るのが見えました。痛みはありましたが、頭に出血はありませんでした。嘴でつつかれたか、足の爪で引っかかれたのだと思います。やはり、私が見上げていた巣には雛がいたのでしょう。後でカラスの習性に詳しい方にうかがったのですが、カラスは集団で行動している人間や、反撃されるかもしれない強そうな人間(特に男性)に対しては、離れた場所から鳴き声などで威嚇することはあっても攻撃することはまれで、一人でいる弱そうな人間を背後から襲うことが多いそうです。どうやら、私は鳥に甘く見られているようです。