2024年6月30日日曜日

雌阿寒岳で火山性地震増加

 
気象庁の「雌阿寒岳の火山観測データ」によると、雌阿寒岳(地図)では 6月27日から地震の多い状態が続いています。27日は 75回、28日は 59回、29日は 58回の地震が観測されています。雌阿寒岳では時折、このように地震数が急増することがあるようです。
 
気象庁「雌阿寒岳の火山観測データ」より(クリックで拡大)

 雌阿寒岳が最後に噴火したのは 2008年11月です。この時は小規模な水蒸気噴火でした。
 
 
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近畿圏中心領域大型地震 (続報-299)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 6月28日16:00 付けで「続報 No.366」(PDF形式)を出しています。
 
6月下旬に 3つの観測装置で前兆変動が終息。これらに経験則を適用して地震発生推定日を 7月14日 ±3日 と算出。残る 2つの観測装置の前兆変動の終息が観測されれば地震発生時期決定となる。
  • 6月23日、A5 観測装置(秋田観測点)と CH04 観測装置(八ヶ岳)の前兆変動が終息。極大 4月21.1日、終息 6月23.0日。

  • 6月27日、CH17 観測装置(八ヶ岳)の前兆変動が終息。極大 5月10.5日、終息 6月27.6日。

  • 上記の極大と終息の日時に経験則[極大〜地震発生]:[終息〜地震発生]= 3.9:1 を適用すると、いずれも 7月14日 ±3日 を示す。

  • 現在、前兆変動が継続出現しているのは CH15 観測装置(八ヶ岳)と CH26 観測装置のみ。これらの前兆変動の終息が観測できれば発生時期決定となる。「今後の前兆変動終息が確認されるか観測を続け、続報で報告させて頂きます。」


推定日7月14日 ±3日 の可能性で検討中
前兆終息を確認して発生日を計算し修正する予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.366」所載の図2参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3
(主震が単発の場合:M8.0 ± 0.3; 複合地震の場合:M7.4 ± 0.3 + M7.3 ± 0.3 など)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
その他 噴火型前兆変動が観測されているため、震源に近い火山が地震発生に伴い噴火する可能性も否定できないが、過去例と異なるため、確実に噴火するとは断定できない。
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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6月30日

 
ツングースカ大爆発 1908年6月30日07時02分(現地時間)ごろ、ロシア帝国領中央シベリア(現・ロシア連邦クラスノヤルスク地方)の上空で大爆発発生(地図)。
 

小惑星 2024 MW が地球と月に接近・通過

 
6月28日、小惑星〝2024 MW〟が 地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。
 
2024 MW (2024年6月28日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月28日 16:11
 (月)6月28日 18:11
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.24 LD
(月)0.69 LD
推定直径
4 ~ 8 m
対地球相対速度
13.6 km/s ≅ 4万9000 km/h
初観測から地球接近まで1 日
次の地球接近2095年10月27日ごろ
公転周期1173 日 ≅ 3.21 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

小惑星 2024 MK が地球と月に接近 (続報)

 
6月20日付「小惑星 2024 MK が地球と月に接近」の続報です。
 
昨夜から今朝にかけて、地球に近づく小惑星としては非常に大形の小惑星〝2024 MK〟が地球と月の近くを通過していきました。その後の調査で、この小惑星は 2014年7月27日には観測されたことが判明しています(おそらく画像に写っていたのだと思われます)。
 
その後の観測で精度が上がった最新の予報を以下に掲げます。以前の予報では、接近時刻に 4時間以上の誤差が見込まれていました。推定直径や公転周期も更新され、次の地球接近日時も明らかになっています:
 
2024 MK (2024年6月29日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月29日 22:49
 (月)6月30日 07:02
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.769 LD
(月)0.885 LD
推定直径
110 ~ 250 m
対地球相対速度
9.4 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで
次の地球接近2037年9月6日
公転周期1218 日 ≅ 3.33 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年6月28日金曜日

6月29日

 
 ▼ 十勝岳地図
 
1962年6月29日22時40分ごろ、中央火口丘南側湯沼付近で水蒸気噴火。噴石により大正火口縁の硫黄鉱山事務所を破壊。死者5名、負傷者11名。翌 30日02時45分ごろから大規模なブルカノ式噴火。大量の火山弾、火山灰を噴出、噴煙 1万2000m。降灰は知床、南千島方面、爆発音は 190km に達する。火柱を伴う噴火は 7月5日ごろまで続いた。総噴出物量 7.1 × 107 m3、火山爆発指数 VEI=3。(気象庁ウェブサイト、Wikipedia)
 

2024年6月27日木曜日

6月28日

 
福井地震 1948年6月28日16時13分 M7.1、震源の深さ 0km (Wikipedia は 15km としています)、最大震度 6 烈震 (震央地図

福井県嶺北地方:『福井地震』:被害は福井平野およびその付近に限られ、死 3769、家屋全壊 36184、半壊 11816、焼失 3851。土木構築物の被害も大きかった。南北に地割れの連続としての断層(延長約 25km)が生じた。(『理科年表』)
 
福井平野の直下で発生した横ずれ型内陸地震。福井市では当時の最大震度 6 が記録されましたが、この地震を機として翌年には、それまで震度 6 までしかなかった気象庁震度階に家屋倒壊率 30% 以上を基準とする震度 7 が新たに設けられています。地震を感じた範囲は関東地方から中国・四国地方に及びました。(岡田義光『決定新版 日本の地震地図』、2019) 

この地震では地表で目に見える断層は出現しませんでしたが、周辺の測量によって、福井平野東縁の地下でほぼ南北に長さ約 25km の左ずれ断層を生じ、東側が北に最大約 2m ずれると同時に最大約 70cm 隆起したことが確かめられました。(岡田義光『決定新版 日本の地震地図』、2019) 
 
福井平野では多くの集落で家屋の全壊率が 100% 近くに達しました。その範囲は南北に 20km、東西に 10km ほどで、平野部周辺の山地に近づくと被害は激減しています。沖積層が厚く地盤の軟弱な平野中央部での被害が大きく、丸岡・森田などの町は文字どおり全壊しました。(岡田義光『決定新版 日本の地震地図』、2019) 
 

2024年6月26日水曜日

栗駒山で火山ガスの濃度上昇

 
気象庁の常時観測火山である栗駒山(地図)の地獄谷で、火山ガスの濃度の上昇が確認されたとのことです。
 
「栗駒山については登山道の須川コース近くの地獄谷で濃度の上昇が確認されたとして、今後、専門部会で対応を検討していくことになりました」:
 
栗駒山についての最新の火山解説情報(6月10日発表)には、該当するような記述は見当たりません:
 
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噴火止まる — アイスランド

 

アイスランド気象局が日本時間 6月25日00時00分に発表した情報の概要です ——
  • 5月29日に始まった噴火は 24日間続き、止まった。
  • 2023年12月に始まったスンドヌクスギガロド(Sundhnúksgígaröð)噴火シリーズの 5回目の噴火であった。
  • 地盤の隆起は続いているが、以前の噴火と噴火の間よりも遅い速度である。
5月29日にスンドヌクスギガロド噴火シリーズで始まった噴火は止まり、6月22日以来火口での活動は観測されていない。噴火は 24日間継続した。2023年12月に始まったスンドヌクスギガロド噴火シリーズの第5回目であった。この噴火中に形成された溶岩原は、その体積と面積においてシリーズ中で最大である。

現在、火口から溶岩が流れ出しているわけではないが、固まった表面の下にまだ溶けている溶岩があるため、シリンガルフェル(Sýlingarfell)の北の溶岩原では大きな動きが続いている。過去 2日間、シリンガルフェルの防御壁を越えた溶岩流の先端部と、防御壁の北の溶岩原で動きが観測されている。溶岩原の動きは今後数日間続くと予想される。

噴火開始から約10日後、スヴァルツェンギ(Svartsengi)の地盤隆起が再開し、マグマの蓄積が続いていることが示された。地盤隆起はそれ以来継続しているが、その速度は以前の噴火の間に観測されたものよりも遅い。

スヴァルツェンギの地下でマグマの蓄積が続く間は、これまでのようにマグマの貫入と噴火のパターンが続く可能性が高い。現時点では、次の貫入や噴火がいつ発生するか、マグマの蓄積がいつ終了するかを予測することは困難である。
 
 

2024年6月25日火曜日

広範囲の海底から気泡 — 石川県輪島市

 
令和6年能登半島地震の被災地、石川県輪島市沖の海底のあちこちから気泡が立ちのぼっているのが見つかりました。この現象は、少なくとも輪島港(地図)から白米千枚田(地図)付近まで、およそ 10km にわたって確認されているとのことです。
 
「最初は一筋に並んで海の上から見えたので亀裂から出ているんじゃないか、断層があるのではという心配が海女さんたちがあるということで、水の中に入ってみたのですが、でているところは砂の間とか岩の間から出ていて特に断層はないんです」、「こういった現象はこれまでなかった」:
 
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定置網にノコギリザメ — 青森県むつ市

 
6月18日、青森県むつ市大畑漁港(地図)沖の定置網に、体長 1m のノコギリザメが掛かり捕獲されました。

「普段は水深 800メートルの深海に生息しているため、見られるのは珍しく、飼育するのも難しい」:
 

2024年6月24日月曜日

タケの開花・一斉枯死 相次ぐ — 兵庫県尼崎市、福島県三春町・須賀川市・矢祭町、愛媛県松山市

 
タケの開花や一斉枯死が相次いで報じられています。
 
▼ 兵庫県尼崎市 元浜緑地(地図)、クロチク:
 
▼ 福島県三春町(地図)・須賀川市(地図)・矢祭町(地図)、ハチク 「前回の大規模な開花の記録は1902年から1908年ということで、開花周期を考えると2028年ごろまでは各地で竹の開花が予想される」:

▼ 愛媛県松山市(地図)、クロチク 「明治期以来の「一斉開花」の周期に当たる近年は全国で開花が相次ぎ、県内でも複数の報告が寄せられている」:
 

2024年6月22日土曜日

6月23日

 
 ▼ 1944年6月23日、昭和新山地図)誕生
 
前年末からの地震、地面の隆起、湧水の温度上昇、洞爺湖に巨大な渦巻きが発生、川底の隆起による川の氾濫などの現象に続いて 6月23日08時15分に第1次大噴火が発生、第1火口が形成された。平坦な麦畑だった場所に新たな火山が誕生した。
 

異様に低高度の満月

 
6月22日10時08分、満月となりました。
 
毎年、夏至の時期の満月は低い高度(地平線からの角度)で輝きます。なぜかというと、夏至の時は太陽の高度が 1年で最も高い位置にあるのに対して、地球を挟んでその対極にある満月は逆に最も低い位置にあるからです。以下は国立天文台の解説です:
 
夏期の満月の高度が低いのは毎年のことですが、今年は例年よりもさらに低くくなります。実に約 19年ぶりの低さとのこと。これは天球上の太陽の通り道である黄道と月の通り道である白道の位置関係が約 19年の周期で変化するためです。詳しくは以下のテレビ東京の YouTube 動画をご覧下さい:
 
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2024年6月21日金曜日

夏至

 
今日は夏至。夏至は「夏至る」つまり「夏になった」との意ですが、天文学的には太陽の黄経が 90° になった瞬間(6月21日05時51分)を指します。
 
昼間の長さが1年で最も長く、夜が最も短い日とされていますが、日の出の時刻が最も早く、日の入りの時刻が最も遅いというわけではありません。以下の表は国立天文台のウェブサイトに掲載されているものですが、日の出の時刻は夏至よりも前に最も早くなり、日の入りの時刻は夏至よりも後に最も遅くなることがわかります:
 
さらにこの表からは、夏至の日に日の出と日の入りの方角が最も北に偏ること、太陽の南中高度が最も高くなることがわかります。
 
 
 
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八幡平: 山頂付近がやや隆起

 
岩手県が6月20日に開いた「岩手県内の火山活動に関する検討会」において、「去年8月から11月にかけて衛星の観測によって、八幡平(地図)の山頂付近がやや隆起したデータが出ていて、次回以降、八幡平の活動状況も検討する」ことになったとのことです:
 
八幡平は活火山ですが、常時観測火山とはなっていないようです。有史以降の噴火の記録はありません。周辺には岩手山、秋田焼山、秋田駒ヶ岳がありますが、いずれも常時観測火山です。
 
気象庁の『八幡平の火山活動解説資料(令和6年3月)』(PDF形式)には、山頂付近の隆起に関する記述はありませんが、『令和5年(2023年)の八幡平の火山活動』(PDF形式)には以下のような記述があります:
 
GNSS連続観測で認められていた2020年中頃からの八幡平(及び秋田焼山)を挟む基線の伸びの変化は、2022年終わり頃から鈍化しています。

2024年6月20日木曜日

イルカが港に迷い込む — 宮崎県宮崎市

 
 6月19日、宮崎県宮崎市の宮崎港(地図)にイルカが迷い込んでいるのが見つかりました。前日から港の周辺で目撃されていたようです。体長約 2m で、カズハゴンドウとみられています。

「通常は群れで生活していますが、体調不良などで群れからはぐれ、港に迷い込んだのでは」(宮崎大学・西田伸教授):
 

小惑星 2024 MK が地球と月に接近

 
6月29日深夜から 30日朝にかけて、小惑星〝2024 MK〟が地球と月の近くを通過します。地球に近づく小惑星としては非常に大形で、NASA ではこの大きさの小惑星が今回のような距離まで地球に近づくのは "rarity=3"(10年に1度程度の出来事)と評価しています。
 
2024 MK (2024年6月19日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月29日 23:15
 (月)6月30日 07:27
接近日時 誤差
(地球)± 4時間49分
(月)± 4時間45分
接近距離 (地球)0.77 LD
(月)0.89 LD
推定直径
130 ~ 290 m
対地球相対速度
9.4 km/s ≅ 3万4000 km/h
初観測から地球接近まで53 日
次の地球接近
公転周期1221 日 ≅ 3.34 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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2024年6月19日水曜日

6月20日

 
明治東京地震 1894年6月20日14時04分 M7.0、震源の深さ 40〜80km、最大震度 6 (震央地図

東京都東部:『東京地震』:青森から中国・四国地方まで地震を感じた。東京・横浜の被害が大きかった。神田・本所・深川で全半壊多く、東京で死24。川崎・横浜で死7。鎌倉・浦和方面にも被害があった。(『理科年表』)
 

リュウグウノツカイ捕獲 — 福岡県福岡市

 
6月13日昼すぎ、福岡県福岡市の小呂島(地図)の漁港で、リュウグウノツカイが見つかりました。体長約 20cm の幼魚で、生きた状態で捕獲されましたが、約 2時間後に死んだとのことです:
 
下の動画では、画面の左側が海面、右側が海底だと思われます。つまり、リュウグウノツカイは立った状態で泳いでいるようです:
 
 
 

2024年6月18日火曜日

6月18日

 
大阪府北部地震 2018年6月18日07時58分 M6.1、震源の深さ 13km、最大震度 6弱 (震央地図

山形県沖の地震 2019年6月18日22時22分 M6.7、震源の深さ 14km、最大震度 6強 (震央地図
 

2024年6月16日日曜日

またリュウグウノツカイ捕獲 — 島根県江津市

 
 
6月15日午前11時ごろ、島根県江津市の江の川河口(地図)でリュウグウノツカイが泳いでいるのが見つかり、生きたまま捕獲されました。江津市でリュウグウノツカイが捕獲されたのは 6月3日に続いて 2匹目です。今回は前回よりも大きく、体長約 2.5m で、島根県立しまね海洋館アクアスに生きた状態で展示されました:
 

京都賞: ポール・F・ホフマン博士

 
ポール・F・ホフマン博士(地質学)が第39回京都賞の受賞者に選ばれました。受賞理由は「生命進化の加速につながった全球凍結と地球史前半までさかのぼるプレートテクトニクスの実証」です。賞金は 1億円とのこと。授賞式は 11月10日に京都市内でおこなわれます。
 
以下に博士の業績についてもう少し詳しい説明があります —— 「全球凍結が約7.2億〜6.4億年前に続けて2回起き、地球はそこから回復したことを地質学的証拠に基づいて初めて明らかにした」、「大陸塊の衝突と合体や、超大陸の形成と分裂が約25億年前から今日までに4、5回繰り返されたことを復元し、プレートテクトニクスが、地球史46億年の前半にまでさかのぼれることを明らかにした」:

小惑星 2024 LZ4 が月と地球に接近

 
 6月16日正午過ぎ、小惑星〝2024 LZ4〟が月と地球の近くを通過します。地球に接近する小惑星としてはかなり大きく、また、最接近時の地球との相対速度が通常の 2倍ほどの高速です。
 
2024 LZ4
(2024年6月15日付予報)
接近日時(日本時間)
(月)6月16日 12:17
 (地球)6月16日 12:55
接近日時 誤差
(月)± < 1 分
(地球)± < 1 分
接近距離 (月)0.89 LD
(地球)0.73 LD
推定直径
17 ~ 38 m
対地球相対速度
21.4 km/s ≅ 7万7000 km/h
初観測から地球接近まで2 日
次の地球接近2029年1月15日ごろ
公転周期519 日 ≅ 1.42 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
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イワシの大量漂着相次ぐ — 北海道厚岸町、別海町、韓国・江陵市

 
イワシの大量漂着があちこちで起きています。
 
▼ 6月上旬 北海道厚岸町 厚岸大橋(地図)のたもと カタクチイワシ

▼ 6月中旬 北海道別海町 野付半島ネイチャーセンター(地図)裏

▼ 6月中旬 韓国・江原道江陵市 鏡浦海水浴場(地図) カタクチイワシ
 

2024年6月13日木曜日

トルコ大地震と電磁気異常

 
2023年2月6日にトルコ南東部を震央として発生したトルコ・シリア地震(本震は Mw7.8)では、19日前から人工衛星のデータに異常が現れていた、という研究論文が "Journal of Applied Geodesy"(応用測地学ジャーナル) に発表されました:
テヘラン大学の Mehdi Akhoondzadeh 教授は、2023年2月6日にトルコとシリアの国境付近で発生した 2つの地震の発生前と発生後のさまざまな衛星データを調査した。データには、中国の地震電磁気衛星 CSES-01 と、欧州宇宙機関の 3つの衛星で構成される Swarm 衛星ミッションのデータが含まれていた。

驚くべきことに、彼は地震発生の 12~19日前に地震発生地域の地表温度の異常を、地震の 5~10日前には大気パラメータの異常を見いだした。これらには、水蒸気、メタン濃度、オゾン、一酸化炭素の測定が含まれていた。

さらに、電子密度や電子温度などのパラメータの測定を含む電離層の異常を調べると、地震の 1~5日前に明確で顕著な異常が見つかった。

地表、大気圏、電離層でそれぞれ異常が顕在化した時期(順序)は、これらの前兆がまず地上で発生したのち、大気圏の高層に到達し、最終的に電離層で顕在化したことを示唆している。


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タケが開花、一斉枯死 — 宮城県仙台市、白石市

 
宮城県仙台市泉区(地図)の竹林で5月下旬、ハチクが花を付け、その後一斉に枯れました。6月10日には同県白石市(地図)でも同様の現象が起きているのが見つかりました。

「古文書に残っている開花の記録をたどっていくとだいたい 120年くらいで定期的に咲いているのがわかってきた(中略)前回咲いた記録が 1908年くらいをピークに咲いたということが書いてあります」、「九州から僕がいる広島のあたりも咲いていますし、 それから宮城、福島の方でも咲いている」(広島大学総合科学部長 山田俊弘教授):
 
前回、タケの開花がピークを迎えた 1908年の翌年には日本各地で被害地震が多発しました:
  • 3月13日 — 房総半島沖 M6.7+M7.5
  • 8月14日 — 滋賀県東部『江濃(姉川)地震』 M6.8
  • 8月29日 — 沖縄島付近 M6.2
  • 11月10日 — 宮崎県西部 M7.6
 

2024年6月12日水曜日

韓国南西部で M4.8

 
6月12日08時26分(韓国時間=日本時間)、韓国南西部の全羅北道で M4.8、震源の深さ 8km、最大震度 V(日本の震度階では 4 前後)の地震がありました(震央地図)。 わずかですが建物の被害が報じられています。朝鮮半島と周辺海域で今年発生した地震では最大規模で、観測史上では 16番目の規模とのことです:
 

2024年6月10日月曜日

近畿圏中心領域大型地震 (続報-298)

 
八ヶ岳南麓天文台(地図)の串田氏が「No.1778 長期継続大型地震前兆」について 6月9日15:00 付けで「続報 No.365」(PDF形式)を出しています。
 
6月1日から顕著になった火山噴火型前兆変動などにもとづいて、地震発生推定日を「7月9日 ±3日の可能性」に更新しています。
  • 5月23日から CH26 観測装置(八ヶ岳)、A1 観測装置および A6 観測装置(秋田観測点)に火山噴火型前兆変動が出現(既報)。6月1日から顕著になり継続出現。変動全体の中心である 6月4.7日を極大と認識。微弱な変動が 5月17日から現れているので、5月17日を初現、6月4.7日を極大として、経験則[初現〜地震発生]:[極大〜地震発生]= 20:13 を適用すると、7月9日±3日 が算出される。形態は火山噴火型だが、火山近傍での地震を示す変動の可能性がある。

  • 6月4.7日極大の火山噴火型前兆変動は八ヶ岳に強く、高知観測点にやや強く、秋田観測点に弱く出現 → 八ヶ岳に近く西側火山の可能性。現在、八ヶ岳の北側の浅間山と西側の焼岳で火山活動が活発化。関連がある可能性。

  • 2016年熊本地震との比較 —— 「熊本地震は、BF変動も多数観測され、櫛歯変動(群発地震の可能性前兆変動)、火山近傍地震前兆変動と多種の前兆変動が観測されました。極大は火山近傍地震前兆変動でした。(中略)今回の No1778 では火山近傍地震前兆や櫛歯前兆変動も観測されていますが、噴火型前兆変動で極大が観測されている点が特徴的で、これが熊本地震との相違点です。噴火型ではありますが、通常の地震前兆変動の比率が適用される等、過去例にない変動です。過去例にないため不明です。単に火山近傍に震源がある可能性を示すだけなのか、地震に伴い震源近くの火山が噴火活動に至る可能性も示しているのか断定は困難です」

  • CH20 観測装置(八ヶ岳)と A5 観測装置(秋田観測点)の特異変動は先行特異の可能性があり、これらに先行特異型についての経験則[初現~極大]:[極大~発生]= 1:1 を適用すると、それぞれ 7月8日±5日、7月9日±5日を得る。ただし、先行特異からの推定は誤差が大きい。

[注 BF変動、櫛歯変動、特異変動などの地震前兆変動の種類については、「地震・火山の予報」解説資料(2023-B 改定途中版、PDF形式) の 「Chap.3地震前兆変動の種類」(8〜10ページ)に説明があります。噴火型前兆については、同文献の「Chap.9 火山噴火型前兆変動」(24〜25ページ)と「Chap.10  火山近傍地震前兆変動」(26〜27ページ)に説明があります。


推定日7月9日 ±3日 の可能性で検討中
前兆終息を確認して発生日を計算する予定
推定時間帯 09:00 ±2時間 または 18:00 ±3時間
推定震央領域 続報 No.365」所載の図4参照(太線領域内=大枠推定域; 斜線領域=可能性が考えやすい推定領域; 震源域が火山近傍である可能性高い)
推定規模 M8.0 ± 0.3(噴火型前兆変動が観測されているため震源に近い火山の噴火の可能性も否定困難だが、過去例と異なるため、噴火に至らない可能性もあり)
推定地震種 震源が浅い陸域地殻内地震
 
 
このブログ記事のタイトルが「近畿圏・・・」となっているのは、当初の推定震央領域が近畿圏とされていたためです。その後、推定領域は徐々に東にずれ、現在は長野県や群馬県を中心とした地域とされています。推定領域が変化するにしたがってタイトルを変えると、過去の記事の検索が不便になると考え、当初のタイトルのままとしています。
 
 
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2024年6月8日土曜日

小惑星 2024 LH1 が地球と月に接近・通過 (補足)

 
サンフランシスコ在住のアマチュア天文研究者のポスト(ツイート)から。欧米では、小惑星のおおよその大きさを表現するとき、乗用車、バス、家、旅客機、摩天楼、フットボール・スタジアムなどが引き合いに出されることが多いですが、「キリンの赤ちゃん」というのは初めて見ました ——
 
「我が家の上空を掠めて行った。新たに発見された 小惑星 2024 LH1 は、今朝、日の出直後にサンフランシスコ湾の上空 2000km を通過した後、テキサス州とメキシコの国境上空 1700km で地球に最接近した。大きさはキリンの赤ちゃんほど」:
 
 
 
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焼岳で火山性地震増加 (続報)

 
6月4日付「焼岳で火山性地震増加」の続報です。

焼岳(地図)では、その後も山頂付近を震源とする火山性地震の多い状態が続いていましたが、昨夜、臨時の「火山の状況に関する解説情報」が出されました。「今後さらに増加した場合、噴火警戒レベル引上げの可能性があります」とのことです(現在の噴火警戒レベルは「1、活火山であることに留意」です):
 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏は、八ヶ岳と秋田観測点で5月23日に観測された噴火型前兆変動にもとづいて、「八ヶ岳近傍で八ヶ岳より北よりの火山の近傍での地震活動の可能性」を予測していますが、今回の焼岳の火山性地震増加はそれに対応するものかもしれません:
 
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2024年6月7日金曜日

ヘビが原因の停電 — 岩手県花巻市、奥州市

 
6月6日午前9時50分ごろ、JR 東北線の花巻駅(地図、岩手県花巻市)と水沢駅(地図、岩手県奥州市)の間で停電が発生し、列車の運休や遅れが生じました。原因は、両駅間の電線と電柱の接続部分にヘビが絡まったことです:
 
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小惑星 2024 LH1 が地球と月に接近・通過

 
6月6日から7日にかけての深夜、小惑星〝2024 LH1〟が 地球と月の近くを通過していたことが、NASA/JPL のデータベース更新で明らかになりました。最接近時の地心距離は 0.021LD = 8098km で、地表からの高度は約 1720km でした(国際宇宙ステーションの高度は約 400km、ハッブル宇宙望遠鏡は約 600km、静止衛星は約 3万6000km です)。
 
2024 LH1 (2024年6月6日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月6日 23:02
 (月)6月7日 02:37
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± < 1 分
接近距離 (地球)0.021 LD
(月)0.831 LD
推定直径
2 ~ 4 m
対地球相対速度
14.3 km/s ≅ 5万1000 km/h
初観測から地球接近まで0 日
次の地球接近2024年12月23日
公転周期900 日 ≅ 2.46 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

2024年6月6日木曜日

クロチクが開花 — 岡山県倉敷市

 
5月末、岡山県倉敷市粒江(地図)の企業敷地内で、クロチクが花を咲かせた、とのことです。

「一般的なマダケも 60~70年に 1度しか咲かない。黒竹の開花が珍しいことに間違いはない」(半田山植物園):
 

2024年6月5日水曜日

長大なロール状の雲出現 — オーストラリア

 
6月4日昼前から午後3時ごろにかけて、オーストラリア南東部ニュー・サウス・ウェールズ州の上空に長大なロール状の雲が出現しました。この雲の長さは 300km を越えており、人工衛星からの画像にもはっきりと写るほどでした。 

「ロール雲は、火曜日の朝、ニュー・サウス・ウェールズ州東部で形成された大気重力波によって生じた。この大気中の目に見えない波は、上昇する空気の細長い領域を作りだし、それが十分に冷やされて平行な雲の帯を作った。このロール雲は、その後東に流れ、シドニー、ニューカッスル、ニューサウスウェールズ州東部の周辺地域の上空を通過した」:
 
ロール状の雲としては、オーストラリア北部のヨーク岬半島とカーペンタリア湾に現れる「モーニング・グローリー」が有名です。
 
 
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神奈川県西部で稍深発地震、異常震域

 
6月3日12時56分47.7秒、神奈川県西部で M3.6、深さ 136km(いずれも暫定値)、最大震度 1 の稍深発地震がありました(震央地図)。この地震による震度 1 以上の揺れが観測されたのは、栃木県宇都宮市と東京都府中市のみで、震源に近い地域では無感でした。異常震域現象と思われます。
 
 震源付近ではフィリピン海プレート上面の深さが 10km 前後、太平洋プレート上面の深さが 130km 前後です。
 
地震発生直後に発表された速報値では、M3.7、深さ 140km でした。また、防災科学技術研究所の発表では、震央は「山梨県東部・富士五湖」、Mw3.8、深さ 125km でした。
 
(図は防災科学技術研究所「AQUAシステム メカニズム解カタログ」より)
 
 
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2024年6月4日火曜日

キラウエア山が噴火 — ハワイ (補足)

 
キラウエア山の噴火は深夜に始まったのですが、以下は夜が明けてから撮影された動画。アイスランドの噴火と見まがうような亀裂からの噴火です。亀裂の長さは約 1km とのことです:
 
 

キラウエア山が噴火 — ハワイ

 
日本時間 6月3日19時30分、キラウエア山(地図)で噴火が始まりました。噴火場所は、山頂のハレマウマウ・クレーターの縁から南西に約 3km のあたりで、これまで多数の地震や顕著な山体の膨張が観測されていた場所です(地図)。

米国地質調査所(USGS)のハワイ火山観測所(HVO)が、日本時間 6月4日09時59分に発表した資料では、噴火は休止(pause)状態になっているとのことです。
 
以下のポスト(ツイート)の写真は、キラウエア山の北方にあるマウナ・ケア山頂(地図)のケック天文台から撮影されたものです:
 
 
 

小惑星 2024 KA2 が地球と月に接近

 
6月4日夜から 5日朝にかけて、小惑星〝2024 KA2〟が地球と月の近くを通過します。
 
2024 KA2 (2024年6月3日付予報)
接近日時(日本時間)
(地球)6月4日 22:46
 (月)6月5日 06:31
接近日時 誤差
(地球)± < 1 分
(月)± 1 分
接近距離 (地球)0.91 LD
(月)0.64 LD
推定直径
7 ~ 16 m
対地球相対速度
13.1 km/s ≅ 4万7000 km/h
初観測から地球接近まで4 日
次の地球接近
公転周期1417 日 ≅ 3.88 年
分類
アポロ群
 (1LD=地球から月までの平均距離)
 
このブログでは、原則として地球から 1LD 以内に近づく小惑星を記事にしています。
 
 

焼岳で火山性地震増加

 
人気の観光地・上高地に近い焼岳(地図)で山頂付近を震源とする火山性地震が増加しています。
 
「火山性地震の日回数は、6月1日8回、2日20回、3日15時までに1回(速報値)でした。また、5月24日から6月2日までの10日間の火山性地震の合計回数は76回でした」(日別地震回数表)、「山頂付近で緩やかな膨張を示すと考えられる変化が続いており、中長期的に火山活動が高まってきている可能性がありますので、今後の火山活動の推移に注意してください」: 
 
八ヶ岳南麓天文台の串田氏は、最新の更新情報(No.364)に、5月23日に八ヶ岳と秋田観測点に同期して出現した噴火型変動を記載し、「八ヶ岳近傍で八ヶ岳より北よりの火山の近傍での地震活動の可能性」を指摘していますが、今回の焼岳の火山性地震増加はそれに対応するものでしょうか:
 
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