2月8日付「衝突確率上昇 — 小惑星 2024 YR4」の続報です。
2月17日までの観測データによると、小惑星 2024 YR4 が 2032年12月22日に地球に衝突する確率は 2.6% とのこと。以前の 1/45 から 1/38 に上がったことになります。これまでの事例だと、観測データが増えるにしたがって軌道計算の精度が上がり、衝突確率は次第に下がって最終的にはゼロになるのですが、今回のようにじりじりと上がっていくのは、少なくとも私にとっては初めてです:
以下は英国の "Independent" 紙の記事です。この小惑星の衝突リスクの回廊は、世界の人口上位 100都市のうち 8都市の上空を通過し、都市部だけでも人口は合計 1億1千万人を超える、小惑星 2024 YR4 の破壊力は TNT火薬 800万トンに相当し、広島に投下された原爆の威力の約 500倍にあたる、と書かれています。
「(NASA以外の)他の宇宙機関もこの小惑星の緊急時対応策に取り組んでおり、国連が承認した 2つの対応グループがすでに軌道を絞り込み、必要な介入を準備している」、「中国が実施する小惑星軌道変更試験は、2027年にもっと小さな小惑星で実施される予定」:
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