2011年2月21日月曜日

3年連続 御神渡りなし ― 長野県・諏訪湖


諏訪湖が全面結氷し湖面の亀裂が盛り上がる 「御神渡(おみわた)り」 現象が、この冬も見られませんでした:

「御神渡り」現象がなかったのは、平成に入ってから 17回目ということなのでさほど珍しいことではないようです。一方、長野地方気象台によると 「1月の諏訪市の平均気温は氷点下 2.7度で、平年より 1.2度低く、過去 20 年間で 2番目に低かった」とのこと。寒い冬ではあったものの、「氷点下 10度以下の冷え込みが続か」なかったことが一因のようです。

今年の結氷・解氷のしかたは異例のものだったようです。上記各紙から引用します:
中日新聞』 神社関係者によると、今年1月の平均気温は氷点下2・7度。平年より1・2度低く、御神渡り出現の環境は整っていた。同月11日にほぼ全面結氷を確認したが、北西の岸で一方的に解氷が進むという近年にない現象が起きた。

信濃毎日新聞』 1月11日にほぼ全面結氷。諏訪市渋崎周辺では氷が御神渡りに十分な24センチ前後まで厚くなったが、岡谷市や下諏訪町側で氷の張りが悪く、「異例の凍り方」になったという。

読売新聞』 式には、同神社の宮坂清宮司や氏子総代ら約40人が参加。拝殿で宮坂宮司が「1月11日にほぼ全面結氷し南岸辺り(諏訪市豊田の舟渡川河口付近)は8寸(約24センチ)の氷厚となりそうらえども北西岸(下諏訪町赤砂地域)は氷申さぬ(結氷せず)異例にて御渡(御神渡り)ござなく候」と述べた。注進状に「異例」という文字を入れたのは江戸時代に1度あったきりだという。

神社の宮司は 「自然(の営み)は計り知れないと感じた。3季連続の明けの海には少し不安を覚え、災害のない年でありますようにとお祈りした」 と話しているとのことです。

なお、諏訪湖についてはウィキペディアに次のような記述があります:
糸魚川静岡構造線の断層運動によって、地殻が引き裂かれて生じた構造湖(断層湖)である。また糸魚川静岡構造線と中央構造線が交差する地でもある。

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