霧島山の新燃岳(地図)では噴火警戒レベル 2(火口周辺規制)の状態が続いていますが、12月22日16時56分、新燃岳からほぼ西に 8km の地点を震央とする最大震度 2 の稍深発地震が発生しました(震央地図)。気象庁の速報値では M4.7、深さ 170km、防災科学技術研究所のウェブサイトでは Mw4.8、深さ 185km となっています。震源付近ではフィリピン海スラブの上面が深さ 100〜120km 前後にあるので、今回の地震はフィリピン海プレート内部で発生したものだと思われます。
揺れを感じたのは主に震央から東の大平洋沿岸で、西側ではほとんど無感であったようです(震度分布図)。地震波が、減衰しにくい海洋プレートのスラブをとおして伝わる異常震域現象だと思われます。
5日前の 12月17日13時09分には、薩摩半島西方沖で M5.2、深さ 164km、最大震度 3 の稍深発地震が発生しています(震央地図)。
右上図は防災科学技術研究所 AQUAシステム メカニズム解カタログより。
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