2020年6月10日水曜日

温泉の湧出・噴出止まる — 熊本県小国町


5月14日、熊本県小国町のわいた温泉郷にある旅館「豊礼の湯」(地図)で、温泉の湧出・噴出が突然止まりました。

「異変が起きたのは5月14日。午前11時ごろから噴出圧力が低下、正午前に温泉も噴気も止まった。それまでは毎時約6トンの熱水と蒸気を噴出していたという」、「原因は不明だが、付近では昨春から湧水源の水量が激減する異変も」:

 この旅館では2008年と2018年にも温泉の湧出・噴出が止まったことがあり、原因は不明。「掘削管に付着した湯の花などを除去して圧力を掛け、復旧させた」とのこと。

小国町では、地熱発電の掘削や試験操業が行われており、その影響の可能性もあるようです。

当該温泉は中央構造線の延長上にあり、活火山の九重山が近くにあります。九重山は気象庁の「九重山の火山活動解説資料(令和2年5月)」(PDF形式) では、「地熱域において地表面温度の高い状態が続いています」、「硫黄山付近の噴気孔群地下で温度上昇(熱消磁)が起きている」、「硫黄山を挟む基線の伸びは停滞(中略)星生山北山腹-上野の基線では縮みの傾向がみられます」となっています。


関連記事