2010年2月2日火曜日

フォボスとデイモス

ESA(欧州宇宙機関)が公表している火星の衛星・フォボスとデイモス(ダイモス)の映像です。同機関が打ち上げ、2003年末に火星の周回軌道に入った火星探査機マーズ・エクスプレスが撮影したものです:
冒頭の静止画は、火星上空を漂うフォボスです。2つの衛星のうちの大きい方で、デイモスよりも内側の軌道を回っています。2番目は動画で、フォボスとデイモスが移動していく様子を撮したものです。(静止画も動画もクリックすると拡大します。)

マーズ・エクスプレスは、3月 3日にフォボスから 50km のところを通過します。謎の多い衛星の非常に高解像度の映像が送られてくると期待しています。

フォボスについては、その奇妙な軌道や密度の低さから、かつて、中空の人工天体ではないかという説が唱えられたことがあります。たとえば、ロシアの宇宙物理学者シクロフスキーは、フォボスが「薄い金属板」でできているという説を唱えています。この「フォボス空洞説」には高名な科学者の中にも賛同者が出ましたが、いまは完全に廃れています。フォボス空洞説については、以下のページに説明があります:
  • フォボス (『ウィキペディア(Wikipedia)』)