2021年4月16日金曜日

トカラ列島近海の地震とトカラの法則

 
4月9日深夜から始まったトカラ列島地図)近海を震源とする群発地震は、最大震度4の地震が 5回発生するなど非常に活動度の高いものでしたが、ようやく減少傾向となっています:

今回の一連の地震は、主にプレート内で発生した横ずれ断層型であるとのことです。
 
「今回の地震は、プレートが北西・南東方向に引っ張られる横ずれ断層型」「『トカラギャップ』が影響していると考えられる(中略)トカラギャップは、悪石島付近の海底にあるくぼんだ地形で、東西方向に延びている」(鹿児島大学南西島弧地震火山観測所・仲谷幸浩特任助教):
 
この群発地震について「トカラの法則」が話題になっています。トカラ列島で地震が多発すると、その数日〜1ヶ月後ぐらいに他の地域で大きな地震が発生するという「法則」です。テレビ朝日の記事には次のような例が上げられています:
  • 2000年10月、4日後に、鳥取県西部地震
  • 2003年8月、38日後に、十勝沖地震
  • 2011年3月、4日後に、東日本大震災
  • 2016年4月、6日後に、熊本地震
  • 2016年12月、20日後に、茨城県北部地震
  • 2018年6月、2日後に、大阪北部地震
 
以下は『テレビ朝日』と『メ~テレ』の記事ですが、登場する専門家は「法則」を否定しています。
 
「トカラの法則というものは、偶然であると考えるのが妥当」(東海大学海洋研究所・長尾年恭客員教授)、「地震が起きた後から振り返ってみると、遠く離れた場所で偶発的に発生した 2つの地震が、短い期間に連続的に起きたというように見えることがあります。(中略)トカラ列島の地震活動は普段から活発なので、そのように思われる事例が多くなります」(愛知工業大学・横田崇教授):
 
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