2018年10月18日木曜日

間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州 (続報)


10月11日付「間欠泉の移動で非常事態宣言 ― 米国カリフォルニア州」の続報です。

先日紹介した記事以降、後続する報道がありません。そこで、少し遡って地元紙の8月8日付の記事にもとづいて、事態の推移を見てみたいと思います。こちらの記事では「geyser(間欠泉)」ではなく、「mud pot(坊主地獄)」、「mud volcano(泥火山)」あるいは「mud-pot geyser」という言葉を使っています。記事の冒頭に、問題となっているナイランド近郊の坊主地獄と泥火山の写真があります(クリックすると拡大):

以下は記事のまとめです:
  • インペリアル郡の防災当局は、ナイランドの北西5マイル(8km)を移動している mud-pot geyser を注意深く監視している。同 mud-pot geyser は、付近を通る鉄道や州道111号線にとって脅威となっている。

  • 問題となっている mud-pot geyser は、ソルトン湖(Salton Sea)最南東部の東に隣接する場所に分布している33の坊主地獄および泥火山群の一つである。ソルトン湖はサンアンドレアス断層の終端上に位置している。

  • 交通インフラの脅威となっている坊主地獄は1953年以来活動し移動し続けている。問題の mud-pot geyser は、現時点でユニオン・パシフィック鉄道の複線の東160フィート(49m)、州道111号線の東210フィート(64m)まで迫っている。

  • 線路への影響を軽減するために、mud-pot geyser と線路の間に矢板が打ち込まれている。現在の距離であれば矢板は有効かも知れないが、さらに距離が縮まった場合には線路の損傷を防ぐことはできないとみられている(これは記事が書かれた8月上旬の状況で、現在、ユニオン・パシフィック鉄道は別の路線に迂回せざるを得ない状態になっているようです)。

  • インペリアル郡の理事会は8月7日に開かれた会合で非常事態の延長を決めた。

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