2015年10月10日土曜日

御前崎に地震の目?


過去30年間に静岡県・御前崎(地図)周辺で発生した地震の震央をGIF動画にしてみました。10年間ごと(1985年10月9日~1995年10月8日、1995年10月9日~2005年10月8日、2005年10月9日~1995年10月8日)の3枚の震央図を使用しています。マグニチュード1以上、深さ30km以浅の地震が対象です:


最初の10年間は御前崎周辺ではほとんど地震が発生していません。その後、御前崎を遠巻きにするように地震のリングが形成され、最近の10年間ではそのリングが半径20kmほどに縮んで、その中心である御前崎に「地震の目」が出現しているように見えます。

図の範囲内の地震数は、最初の10年間が1073、次の10年間が1986、最近10年間が5131と増加しています(2011年の東北地方太平洋沖地震で全国的に地震が増加したことが影響しているのかも知れません)。

御前崎市には中部電力の浜岡原子力発電所(地図)があります。Wikipediaには「東海地震の予想震源域のほぼ中央にあり、活断層が直下にあるという説まで発表されており、またトラブルが多発していることなどから耐震性の不足が懸念されている」との記述があります。10月8日には以下のようなトラブルが発生しています。稼働しておらず、地震が起きたわけでもないにも関わらずです:

図の作成には地震活動解析システム(TSEIS)を使用しました。TSEISは気象庁により決定された地震カタログを使用しています。同システムについては以下を参照してください:
  • 鶴岡 弘. WWWを用いた地震情報検索・解析システムの開発.情報処理学会研究報告;データベースシステム115-9, 情報学基礎 49-9, 65-70 (1998)

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