2014年2月8日土曜日

雪と陰謀説


アメリカは大寒波に襲われていますが、先月末、ジョージア州のアトランタ一帯に降った雪が、本当の雪ではなくアメリカ政府が何らかの目的で散布した正体不明の物質だ、という陰謀説が広がっています。

YouTube には、そのように主張する人たちによる実験動画が多数アップされています。彼らの主張をまとめると ―― 「雪」のかたまりにライターやバーナーの火を近づけると、溶けたように凹むが水が出てこない、凹んだところには燃えかすのような黒い物質が残る、また発泡スチロールを燃やしたときのような異臭がする ―― というものです:

「雪」の正体について様々な主張がなされています。ケムトレイルの一種であるとか、政府が国民の心を支配するための化学物質、あるいはナノマシンである、などなど。

3大TVネットワークの一つもこの話題を取り上げています。開始から1分15秒あたりから雪の陰謀説の解説が始まります。2分15秒から陰謀論者の実験映像、3分11秒からニューヨークの雪でも同じ現象がおきることを示す実験、3分57秒から本物の雪を加熱しても水が流れ出さないことを示す実験の映像が流れます:

結論としては、雪のかたまりに火を近づけた場合、溶けた水は雪のすき間に吸収されて流れ出さない(氷で同じことをすると、雪と違ってすき間がないので水が流れ出す)、燃えかすのような黒い物質はライターやバーナーから出た煤(すす)である、ということです。また、異臭についてはライターやバーナーの炎が冷たい物質に触れたためにガスが不完全燃焼し発生したのではないか、と考えられているようです。

今日は全国的に大雪のようですから、雪に炎を近づける実験をしてみるのも一興かもしれません。


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