2018年7月7日土曜日

栗駒山の異変と 2008年岩手・宮城内陸地震


2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震(M7.2、深さ8km、最大震度6強)は、活火山である栗駒山(地図)の北東約10kmが震源でした。栗駒山周辺で山体崩壊、土砂崩れ、河道閉塞など発生し、記録された地動加速度4022ガル(重力加速度の約4倍)は、世界最大の加速度として認定されています。

栗駒山は余震域内にあるのですが、地震発生のずいぶん前から火山活動に異変が生じていたようです。「地表の異常は地下の変化を表している」:

記事に書かれている栗駒山の異変をまとめると以下のとおりです:
  • 1990年以降、火山活動が活発化。火口湖の昭和湖(地図)が白濁。周辺の樹木が枯れる。

  • 2007年、昭和湖の水が突然透明になる。周辺の植生が回復。(マグマだまりの圧力が低下したために火山ガスの噴出が減ったことを示す。)

  • 2008年、地震発生。(マグマだまりからのガスや熱水が、湖や地上ではなく、活断層に流れて地震を誘発したと推定。)

上掲記事では「同様の地表現象は03年の宮城県連続地震でも観測されている」と書かれていますが、この「連続地震」がどの地震を指すのかはっきりしません。栗駒山から震源までの距離や震源の深さに難がありますが、次の2つの地震のことでしょうか。それとも後者の本震と余震のことでしょうか:
  • 2003年5月26日 三陸南地震(M7.1、深さ72km、最大震度6弱)
  • 2003年7月26日 宮城県北部の地震(M6.4、深さ12km、最大震度6強)