2017年8月13日日曜日

イエローストーンの地殻変動


米国地質調査所(USGS)の火山部門が、過去約2年間のイエローストーンの地殻変動を示す図(拡大図)を8月8日付でフェースブックで公開しています:

以下は図に添えられた文章の要旨です:
  • InSAR(Interferometric Synthetic Aperture Radar、干渉合成開口レーダー)画像に現れている色の付いたリングは、レーダー衛星に対する地面の高度の変化を示している。

  • 画像は、2015年6月と2017年7月のレーダー衛星のデータを比較することによって作成。

  • 射撃の標的のように見える隆起(7cm)の中心はノリス間欠泉盆地(Norris Geyser Basin)にある。

  • イエローストーン・カルデラの内部には3cmの沈降領域が広がっている。

  • 現在進行中の「2017年夏の群発地震」はノリス隆起から西へ20~30kmの場所で起きている。

  • 隆起と沈降の原因は、地表から5~15kmの深さで起きているマグマの増減や、それに関連するガスや水の増減である、と解釈される。

  • 隆起や沈降のサイクルは通常見られる現象で、群発地震とも関係しているとみられる。すなわち、群発地震は隆起によって生じた圧力を解放し、それによって、隆起していた地域は沈降する期間に戻る。

  • 2年間の地殻変動の速度はイエローストーンGPSネットワークのデータを使用した。

  • インターフェログラム(interferogram、干渉合成開口レーダー画像)の作成には、欧州宇宙機関(European Space Agency)のセンティネル 1a(Sentinel 1a)衛星のデータを使用した。

  • 図中で、道路は黄色、断層は黒の細線で示されている。

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