2016年8月27日土曜日

どこもかしこも巨大地震のリスク


防災の日にちなんだ「正統派」の不安煽り記事です。長いです。「熊本地震のエネルギーは、いまだ完全に燃え尽きていません。これが意味するところは、日本最大の断層である中央構造線の西端地域で発生した先の地震が、“東に伝播している可能性がある“ということです」、「熊本地震を招いた布田川・日奈久断層は、30年のスパンでの地震発生確率がわずか3%程度だったのに対し、糸魚川・静岡構造線の場合は、その10倍の30%と予測されています」:

記事に登場している武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏には、『地震は妖怪 騙された学者たち』(講談社+α新書)という著書があります。その中に「地底を歩くカタツムリ妖怪」という節があって、1年に 20~40km の速度で伝わっていく移動性地殻変動という現象が紹介されています:
関東地方で、地面のわずかな傾きが変化していた。その変化が、東から西へ、ゆっくりと移動していくのが発見されたのである。地面の傾きが移動するということは、地面の膨らみが、西へ動いていったことを意味していた。

(中略)

その後、岩手県から秋田県にかけても、ゆっくりと地殻変動が西北に動いていったのが発見された。こちらは地面の傾きではなく、ごく小さい地面の伸び縮みの観測からわかった。

地面が数十万分の一縮んだほどのわずかな地殻変動が、太平洋岸から日本海岸へと、横切ったのである。

(中略)

この移動を時間を遡ってたどっていくと、陸から海に出て、さらに太平洋プレートが日本海溝へ沈み込むときに起きる大地震の震源域に至る。

そして、この移動した「なにか」は、大地震が起きたときに、ちょうどその震源に、その時間にいたことが分かったのである。

この移動性地殻変動が、熊本から別府-島原地溝帯と中央構造線に沿って今も東進しているかも知れません。


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