2018年11月30日金曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-26)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)で、現地時間11月28日午後8時37分(日本時間29日午後0時37分)ごろから、熱水と水蒸気が噴出し始めました。3月に噴出が再開してから29回目です。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5
19 9月17日 5
20 9月24日 7
21 9月30日 6
22 10月8日 8
23 10月15日 7
24 10月23日 8
25 10月31日 8
26 11月7日 7
27 11月15日 8
28 11月21日 6
29 11月28日 7


正確な噴出回数の記録が残っている範囲では、スティームボート間欠泉の年間噴出回数が最も多かったのは 1964年の29回です。今回の噴出で1964年の噴出回数と並びました:

順位 噴出回数
1 1964
2018
29
29
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


以下は最寄りの地震計の記録です。太くなっている部分が噴出に対応しています。今回の噴出では、勢いよく熱水が吹き上げたのは最初の18分間ほどで、その後は水蒸気の噴出が主体となったようです。また、午後9時38分ごろからは噴出が脈動しているような震動が記録されています。これまであまり見られなかった現象です:

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2018年11月29日木曜日

関東地方: 震度4以上が昨年の2倍


「関東1都6県で今年に入って最大震度4が観測されたのは27日までに13回。5弱も2回あった。昨年は1年間で震度4以上は7回だった」:

地震は多くても少なくても不安になります。


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住宅街にサケ遡上 ― 秋田県秋田市


11月25日ごろから、秋田県秋田市牛島(地図)を流れる川に数匹のシロザケが遡上し産卵しています。体長約60cm。「近くに住んで30年ほどになるが、初めて見た」:

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2つの小惑星が地球と月に接近・通過


2つの小惑星が地球と月に接近していたことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 WE1
アポロ群
17~38 (地球)11月25日 09:03
 (月)11月25日 15:52
0.28
0.55
2018 WH1
アテン群
5~12  (月)11月26日 05:59
(地球)11月26日 07:21
0.77
1.18
(1LD=地球から月までの平均距離) 

WE1 は11月26日、WH1 は11月27日に発見されました。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

最接近時の地球との相対速度ですが、WE1 は平均的で秒速 12.0km(時速約 4万3000km)、WH1 は非常に遅く秒速 4.2km(時速約 1万5000km)です。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月28日水曜日

富士山に季節外れの農鳥3羽 ― 山梨県


11月25日、富士山の山梨県側斜面に「農鳥」に似た雪の模様3羽分が現れました。「農鳥は例年雪解けが進む5月ごろに現れる」、「3羽の親子鳥は非常に珍しい。ここ十数年では初めて見た」:

富士山の農鳥は、1月に出現して話題になったことがあります(2012年と2016年)。2012年の事例では、1月末の農鳥出現後、2月10日に3合目付近で湯気が出ているのが確認されたのを皮切りに、大規模な崩落や亀裂の発生が続きました:

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環天頂アーク、上部ラテラルアーク、上部タンジェントアーク、内暈、幻日、幻日環が一度に出現 ― 三重県志摩市


11月26日午後、三重県志摩市(地図)の上空に、環天頂アーク、幻日環など6種類の大気光学現象が出現しました。「仕事柄、自然現象の変化には敏感に反応しているが、一度にこれだけの『虹』を見たのは初めて」(撮影した高校講師・環境省自然公園指導員):

同日、富士山近くの山梨県山中湖村では、雄大な日暈(ハロ)が撮影されています:

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韓国のロケットが九州南西海域に落下へ (続報)


「純国産」ロケットの打ち上げに成功したようです。「エンジンは燃焼時間の目標である140秒を超え、151秒を記録」、「最高高度は209キロで、約10分飛行」、「韓国国内から宇宙ロケットが打ち上げられるのは5年10カ月ぶり」:

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2018年11月27日火曜日

焼岳で火山性地震急増 ― 長野県、岐阜県 (続報-5)


焼岳近くで発生した今回の地震頻発は火山活動とは無関係との見方が出ています。「一連の揺れの地震波を解析したところ、北西方向と南東方向からの圧縮力が働いたとみられることが分かった。この力の働きは、周辺で発生する一般的な地震と特徴が共通している」、「火山活動が原因ではなく、地下のプレート活動などに由来する一般的な地震の可能性がある」:

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韓国のロケットが九州南西海域に落下へ


11月28日(予備日29日~12月4日)に朝鮮半島南岸の羅老宇宙センター(地図)から打ち上げられる「試験ロケット」が、九州南西の海域に落下する予定とのことです:

落下海域は日本の領海外ですが、排他的経済水域内です。一方、韓国は自国の大陸棚が沖縄トラフまで伸びていると主張しており、今回の落下海域はその範囲に入っています。海上保安庁の資料によれば、「大陸棚においては,大陸棚を探査し及びその天然資源を開発するための主権的権利を行使することが認められてい」るとのことです:

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2018年11月26日月曜日

道路に温泉が湧く ― メキシコ


11月23日、メキシコ・ミチョアカン州(地図)の Saltpeter というところで、道路から温泉が湧き出したとのことです:

"Saltpeter" という地名はグーグル・マップでヒットしません。また、"Saltpeter" は硝酸カリウムや硝酸ナトリウムなどの硝酸塩を意味する言葉ですので、スペイン語圏で地名としてあり得るのか疑問です。スペルミスかも知れません。

ミチョアカン州の沖では、ココス・プレートが北アメリカ・プレートの下にに沈み込んでいます。

この温泉湧き出しの情報は、大手のメディアが伝えていないので、現時点ではどこまで信用してよいのかわかりません。上の2番目の記事は英語に変なところがあります。また、ココス・プレートとすべきところを "platform of the Coconut" と書くなど、正確性に疑問符が付きます。


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焼岳で火山性地震急増 ― 長野県、岐阜県 (続報-4)


以下は Hi-net の上宝観測点の連続波形(11月25日10時~26日08時)です。最盛期に比べると(続報-2 の連続波形と比較)、地震の頻度がかなり低下してきているようです。単なる中休みなのか、このまま終息していくのかはわかりませんが:

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探査機インサイトがまもなく火星着陸


今年5月5日に NASA が打ち上げた火星探査機インサイト(InSight: Mars Interior Exploration using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport)が、日本時間11月27日午前4時54分、火星の赤道付近に広がるエリシウム平原に着陸します。

インサイトの主目的は火星の内部構造を探ることです。そのための地震計と熱流量計が搭載されており、着陸後に探査機から降ろされ、火星の地表に設置されます。熱流量計はそこからさらに地中に自力で潜っていきます。以下の動画の1分50秒目から3分28秒目と、10分36秒目から11分31秒目に地震計の設置と、熱流量計が地下深くに潜っていく仕組みが説明されています:

地震計や熱流量計とインサイト本体をつなぐケーブルの取り回しや、熱流量計の打ち込まれる地面の固さや岩石の存在など、失敗する要素が多いのが気がかりです。

たった1台の地震計でどうやって火星の内部構造を探るのでしょうか。以下の記事に説明があります:

着陸行程の細かい時刻表は以下にあります。着陸の確認信号が地球に届くのは日本時間の5時1分とされています:

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2018年11月25日日曜日

焼岳で火山性地震急増 ― 長野県、岐阜県 (続報-3)


「山頂付近の浅い場所で発生する低周波地震や火山性微動は観測されておらず、震源の浅い場所へ移動は認められていません。また傾斜計による観測でも山頂方向の隆起は認められません。監視カメラによる観測でも噴気や熱異常域に特段の変化は認められません。以上のことから、この地震に関連して浅部の火山活動の活発化を示す現象は認められていません」:

「23日19時以降、本日(25日)09時までに高山市奥飛騨温泉郷栃尾で震度1以上の地震が34回(うち震度2が3回)発生」:

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2018年11月24日土曜日

焼岳で火山性地震急増 ― 長野県、岐阜県 (続報-2)


これまでは火山性地震の震源について「山頂の北西1kmから2km付近」としか書かれていなかったのですが、最新の解説情報では「海面下約3kmとやや深いところ」という情報が加わっています:

上の解説情報では「23日19時以降、本日15時までに高山市奥飛騨温泉郷栃尾で震度1を19回観測」となっています。以下は、防災科研の Hi-net で記録された岐阜県上宝観測点の連続波形24時間分です。観測点の精確な位置はわかりませんが、上宝地区は焼岳山頂から北北西に約8km離れたところにあります。地震が頻発している様子がよくわかります:

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小惑星 2018 WA1 が地球と月に接近・通過


小惑星〝2018 WA1〟が11月14日から15日にかけて、地球と月に接近していたことがわかりました。

この小惑星が発見されたのは11月16日です。この小惑星はアテン群に分類され、直径は 3~6m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 WA13~6 (地球)11月14日 03:28
 (月)11月15日 21:56
0.65
0.95
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速3.3km(時速約1万2000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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雌阿寒岳の噴火警戒レベルを引上げ


11月23日12時30分、雌阿寒岳(地図)の噴火警戒レベルが「2(火口周辺規制)」に引き上げられました。「(火山性地震が)本日(23日)0時頃からは更に増加して、振幅の大きな地震も多くなっています」:

火山性地震の回数(速報値)は、11月20日 28回、21日 158回、22日 271回、23日(15時まで) 557回。火山性微動は観測されておらず、地殻変動にも特段の変化はないとのことです:

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焼岳で火山性地震急増 ― 長野県、岐阜県


長野県と岐阜県にまたがる焼岳(地図)で、11月22日午前9時ごろから、山頂の北西1~2km付近を震源とする火山性地震が急増しています。22日に61回、23日午後7時までに428回(速報値)。火山性微動の発生はなく、地殻変動や噴煙に特段の変化はないとのことです:

八ヶ岳南麓天文台の串田氏が予測している M7.8±0.5(長期継続前兆 No.1778)の地震は、早ければ12月前半にも発生する可能性があるとされています。最新の発生領域推定では焼岳は微妙な位置にあります(焼岳本体は推定領域に入っていないが、焼岳から30kmの範囲の一部が推定領域に含まれています)。


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2018年11月23日金曜日

テンガイハタ捕獲 ― 静岡県沼津市


11月21日、静岡県沼津市の内浦漁港(地図)で、テンガイハタの幼魚が泳いでいるのが見つかり捕獲されました。全長約25cm。「傷のない完全な状態で展示できるのは約40年ぶり」(伊豆・三津シーパラダイス飼育担当者):

11月17日には、今回の捕獲場所から西に約10km離れた同市大瀬崎に、リュウグウノツカイの仔魚が現れています:

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十勝岳で火山性微動と傾斜変動 ― 北海道 (続報)


11月22日付「十勝岳で火山性微動と傾斜変動 ― 北海道」の続報です。

以下は気象庁が発表した詳しい資料です。第2ページ下部のグラフ「十勝岳 日別地震回数 (避難小屋東:活動火口に近い観測点による)」をご覧ください。11月上旬ごろから地震が増える傾向が続いています:

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雌阿寒岳で火山性地震が増加 ― 北海道


昨日は、十勝岳で火山性微動や傾斜変動が観測されたとの発表がありましたが、今日は雌阿寒岳(地図)です。

「20日18時頃から、雌阿寒岳でポンマチネシリ火口付近の浅いところを震源とする火山性地震が増加」、「20日28回、21日158回、22日271回、23日02時まで67回」(いずれも速報値):

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2018年11月22日木曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-25)


米国イエローストーン国立公園内のスティームボート間欠泉(地図)で、現地時間11月21日午後7時10分(日本時間22日午前11時10分)ごろから、熱水と水蒸気が噴出し始めました。3月に噴出が再開してから28回目です。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5
19 9月17日 5
20 9月24日 7
21 9月30日 6
22 10月8日 8
23 10月15日 7
24 10月23日 8
25 10月31日 8
26 11月7日 7
27 11月15日 8
28 11月21日 6


記録が残っている範囲では、スティームボート間欠泉の年間の噴出回数が最も多かったのは 1964年の29回です。現時点で、2018年は歴代2位の噴出回数となっています。現在のペースで噴出が続けば1964年の記録を上回ることになります:

順位 噴出回数
1 1964 29
2 2018 28
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


以下は最寄りの地震計の記録です。太くなっている部分が噴出に対応しています。今回の噴出はこれまでに比べて震動の振幅が小さく、勢いが弱かったようです:

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十勝岳で火山性微動と傾斜変動 ― 北海道


11月22日朝、十勝岳(地図)で、継続時間約27分の火山性微動とそれに伴う傾斜変動が観測されました。振幅の小さな火山性地震も一時的に増加しました。火山性微動は10月30日以来:

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2018年11月20日火曜日

リュウグウノツカイを撮影 ― 静岡県沼津市


11月17日、静岡県沼津市大瀬崎(地図)の海面近くで、リュウグウノツカイの仔魚が撮影されました。尾ひれを含む体長は約15cm。「孵化したばかりの仔魚は海面近くでプランクトンを餌に成長すると考えられている」:

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2つの小惑星が地球と月に接近・通過


2つの小惑星が地球と月に接近していたことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 WS
アポロ群
14~30 (地球)11月4日 05:39
 (月)11月4日 15:18
1.74
0.83
2018 WE
アポロ群
6~13  (月)11月18日 16:47
(地球)11月18日 22:55
0.52
0.62
(1LD=地球から月までの平均距離) 

WS は11月18日、WE は11月17日に発見されました。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

最接近時の地球との相対速度ですが、WS は非常に遅く秒速 3.3km(時速約 1万2000km)、WE は平均的で秒速 12.8km(時速約 4万6000km)です。

WS の接近時刻には、地球に対して ±4時間20分、月に対して ±3時間3分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月19日月曜日

2つの小惑星が月と地球に接近・通過


2つの小惑星が月と地球のそばを通り過ぎていったことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 WH
アポロ群
3~6  (月)11月16日 13:22
(地球)11月16日 14:49
0.83
0.50
2018 WG
アポロ群
4~8 (地球)11月17日 04:14
 (月)11月17日 08:44
0.08
1.02
(1LD=地球から月までの平均距離) 

WH と WG は11月17日に発見されました。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

最接近時の地球との相対速度は、WH が秒速 7.8km(時速約 2万8000km)、WG が秒速 11.8km(時速約 4万3000km)です。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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小惑星 2018 WJ が月と地球に接近へ


小惑星〝2018 WJ〟が11月20日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 8~17m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは11月17日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 WJ8~17  (月)11月20日 03:50
(地球)11月20日 08:23
0.89
0.31
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は速く、秒速18.7km(時速約6万7000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月18日日曜日

カンピ・フレグレイが新たな火山活動サイクルに突入 ― イタリア


イタリアのナポリ西方に広がるカンピ・フレグレイ(地図フレグレイ平野)には、大小24のクレーターを含むさまざまな火山地形が分布しています。過去6万年間に2度の巨大噴火(1万5000年前と3万9000年前)が発生。両噴火とも〝cataclysmic〟(地殻が激変するほどの大変動)な規模であったと評価されています。その他にも多くの噴火が起きたことがわかっています。最後の噴火は1583年で、新山 Monte Nuovo が誕生しました。

このカンピ・フレグレイ地域で採集した岩石を分析したところ、同地域は新たな圧力上昇サイクルに入った可能性があることがわかったと、スイス、イギリス、イタリアの共同研究チームがこのほど発表しました。ただし、このサイクルは数百年から数千年かかるもので、カンピ・フレグレイがすぐに噴火することを示す証拠はない、とのことです:

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小惑星 2018 VJ10 が月と地球に接近・通過


小惑星〝2018 VJ10〟が11月15日に月と地球に接近していたことがわかりました。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 5~11m と推定されています。発見されたのは 11月15日です。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 VJ105~11  (月)11月15日 02:47
(地球)11月15日 05:39
0.48
0.52
(1LD=地球から月までの平均距離) 

最接近時の地球との相対速度は秒速13.5km(時速約4万9000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月17日土曜日

イエローストーンの間欠泉が「異常」噴出 (続報-24)


現地時間11月15日午前11時4分(日本時間16日午前3時4分)ごろ、スティームボート間欠泉(地図)から熱水と水蒸気が噴出し始め、1時間以上にわたって継続しました。3月に噴出が再開してから27回目です。

日付(現地時間) 間隔(日)
1 3月15日 1289
2 4月19日 35
3 4月27日 8
4 5月4日 7
5 5月13日 9
6 5月19日 6
7 5月27日 8
8 6月4日 8
9 6月11日 7
10 6月15日 4
11 7月6日 21
12 7月20日 14
13 8月4日 15
14 8月22日 18
15 8月27日 5
16 9月1日 5
17 9月7日 6
18 9月12日 5
19 9月17日 5
20 9月24日 7
21 9月30日 6
22 10月8日 8
23 10月15日 7
24 10月23日 8
25 10月31日 8
26 11月7日 7
27 11月15日 8


今回の噴出によって、2018年は歴代2位の噴出回数となっています。記録が残っている範囲では、スティームボート間欠泉の年間の噴出回数が最も多かったのは 1964年の29回です。現在のペースで噴出が続けばこの記録を上回ることになります:

順位 噴出回数
1 1964 29
2 2018 27
3 1963 26
4 1982 23
5 1965 22


以下は最寄りの地震計の記録です。太くなっている部分が噴出に対応しています。今回の噴出は最初の5分間ほどは勢いがあったのですが、その後十数分間にわたって弱まる期間があったようです:

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2018年11月15日木曜日

HAL 9000 死す


カナダ出身の舞台俳優ダグラス・レイン氏が11月11日に亡くなりました。享年90歳。シェイクスピアの作品を演じることが多かったようですが、彼を最も有名にしたのは映画「2001年宇宙の旅」(2001: A Space Odyssey)で、人工知能コンピューター HAL 9000型の声を演じたことです:

多くの報道記事では、レイン氏=HAL の代表的な台詞として、HAL が初めて人間の命令を拒否するときの言葉〝I’m sorry, Dave, I’m afraid I can’t do that〟を取り上げていますが、私の印象に残っているのは以下の2つです:

▼〝Dave, this conversation can serve no purpose any more. Goodbye.〟

▼〝My mind is going.〟

1番目の言い回しは、不毛な長電話を打ち切るときに一度使ってみたいと思っているのですが、まだチャンスがありません。


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小惑星 2018 VS8 が月と地球に接近へ


小惑星〝2018 VS8〟が11月17日に月と地球に接近します。

この小惑星はアポロ群に分類され、直径は 10~23m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは11月7日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 VS810~23  (月)11月17日 06:41
(地球)11月17日 13:51
2.56
1.95
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は秒速9.2km(時速約3万3000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月13日火曜日

トランピー・ベア


称揚するためなのか、皮肉っているのか ・・・



日本にはトランピー・アベがいる?


NASA の探査機が小惑星ベヌウを撮影 (続報)


11月2日、NASA の小惑星探査機 OSIRIS-REx が目的地の小惑星ベヌウ(ベンヌ、ベニュー、Bennu)を約 200km の距離から撮影した動画です。赤道部分が張り出した算盤の珠のような形をしており、JAXA の探査機「はやぶさ2」が訪れている小惑星リュウグウとよく似ています。南半球には「でべそ」のような大きな岩塊があります:

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2018年11月12日月曜日

小惑星 2018 VC7 が地球と月に接近へ


小惑星〝2018 VC7〟が11月13日から14日にかけて地球と月に接近します。

この小惑星はアテン群に分類され、直径は 9~20m と推定されています。直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。この小惑星が発見されたのは11月10日です。

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 VC79~20 (地球)11月13日 11:24
 (月)11月14日 06:05
0.87
1.08
(1LD=地球から月までの平均距離) 

この小惑星の接近時の地球との相対速度は非常に遅く、秒速4.5km(時速約1万6000km)と計算されています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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2018年11月11日日曜日

ジンベエザメが川に迷い込む ― 鳥取県琴浦町


11月10日午後、鳥取県琴浦町箆津(地図)の勝田川の河口から約20m上流付近で、ジンベエザメが泳いでいるのが見つかりました。体長約5mのオスで、11日早朝に死んでいるのが確認されました:

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3つの小惑星が月と地球に接近・通過


3つの小惑星が月と地球のそばを通り過ぎていったことがわかりました:

小惑星 推定直径
(m)
接近日時
(日本時間)
接近距離
(LD)
2018 VT5
アポロ群
6~13  (月)11月05日 05:03
(地球)11月05日 10:33
1.17
0.48
2018 VO5
アポロ群
12~27  (月)11月06日 05:59
(地球)11月06日 10:31
0.96
0.37
2018 VS6
アポロ群
12~26  (月)11月08日 07:10
(地球)11月08日 17:15
1.59
1.45
(1LD=地球から月までの平均距離) 

直径の小さい小惑星ほど発見が遅れ、地球接近(最悪の場合は衝突)の直前、あるいは接近・通過後になる傾向があります。VT5 は 11月8日、VO5 は 11月7日、VS6 は 11月9日に発見されました。

最接近時の地球との相対速度は、VT5 が秒速 9.8km(時速約 3万5000km)、VO5 が秒速 12.2km(時速約 4万4000km)、VS6 が秒速 11.8km(時速約 4万2000km)です。

VT5 の接近時刻には ±12分の誤差が見込まれています。

このブログでは、原則として地球から2LD以内に近づく小惑星を記事にしています。2LDよりも離れたところを通過する小惑星まで含めると、毎日数個は地球に接近しています。直径が1kmを上まわる大きな小惑星は、概ね30LDよりも遠いところを通りすぎて行きます。白亜紀末に恐竜を絶滅に追いやったとされる小惑星(あるいは彗星)の直径は少なくとも10kmはあったと推定されています。


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