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1993年 3月 8日前後には、日本でも世界でも大きな被害地震は発生していません。
この年は、気象の面では世界中で異変が起きています。日本では 「平成の大凶作」 と呼ばれる冷害が起き、米の生産が前年の 8割にまで落ち込みました。以下は、東京大学理学部・地球惑星物理学科の資料からの引用です:
我が国で最近起きた異常気象の典型的な例としては、1993年の大冷夏が挙げられます。 あの年は梅雨が明けないままで、米は大凶作。政府は食糧政策の転換を強いられ、米の輸入が解禁されたのでした。 その夏は日本の北方に冷たいオホーツク海高気圧がしばしば発達し、それにともなう「ヤマセ」と呼ばれる冷たく湿った北東風は、北・東日本の太平洋側に著しい低温と日照不足をもたらしたのでした。
(中略)
その翌年、1994年の夏は一転して猛暑になりました。 亜熱帯の太平洋高気圧が7月上旬から日本付近へ強く張出し、東京でも連日最高気温が35℃を超える暑さが続き、最低気温も25℃を下回らない熱帯夜が続きました。 なぜ太平洋高気圧が異常に発達したかの正確な原因はまだ不明ですが、インド洋で起きたダイポール現象の遠隔影響ではないかとも考えられています。
また、カテゴリー 4のスーパー・タイフーンで最大風速が歴代 3位の 「平成 5年台風第 13号」 が上陸し死者・行方不明者 48名、負傷者 396名がでています。
一方、アメリカでは 6月から 8月にかけてミシシッピ川の大洪水が起き、農業生産に甚大な被害が出ました。
今年は、すでに小麦など食料品の値上げが相次いでいますので、追い打ちをかけるような異常気象が起きることのないように願いたいものです。
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