9月12日、朝鮮半島南東部で大きな地震が相次いで発生したことはすでに報道等でご存じと思います。19時44分ごろにM5.1、20時32分ごろにM5.8(日本の気象庁 M5.7、USGS M5.4)。後者は1978年に朝鮮半島で地震観測が始まって以降では最大規模とされています:
余震もすでに200回を超えていますが、終息の方向だということです。
防災科学技術研究所 AQUAシステム メカニズム解カタログより |
今回のM5.8は観測史上最大規模とされていますが、朝鮮半島の歴史上では1681年6月26日に東部の海岸で発生した推定M7.5(震央地図、M7.0、M7.3とする推定もあります)が最大級とされています(1643年7月24日に蔚山を震央として発生した地震が推定M7.7で最大とする説もあります):
上記の論文には次のような記述があります:
古代ほど記録が少なく、近代に近づくほど記録の数が増えるという歴史学一般の事情を考慮してもなおかつ、韓半島では16世紀、17世紀に被害地震数が飛び抜けて多いことが注目される。
日本でも、1703年元禄地震、1707年宝永地震の2個の海溝型巨大地震が相次いで起きており、また、中国では、史上最大級の内陸地震である郯城地震(山東省)が清朝中国の康煕帝七年六月十七日(1668年7月25日)に起きている。
このように日韓中三国とも大きな地震が十七世紀に集中して発生していることになる。このような事実は、偶然に生じたものであるとは考えにくく、これら4個の地震は東アジアで相互に関連して起きたと考えるべきであろう。
本研究で取り上げる1681年江原道地震もまた、この時期に起きているのである。
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