12月12日、オリオン座の赤い 1等星ベテルギウスの前を小惑星レオナ(319 Leona)が横切るという希有な現象が起きます。この掩蔽現象が見られるのは、中央アジアから地中海、大西洋を横断して北米フロリダ半島南端部に至る細い帯状の地域です(地図)。日本では見ることができません。現象が起きるのは日本時間では午前10時過ぎの時間帯です。『天文年鑑』(誠文堂新光社)によれば、掩蔽の継続時間は最大で 11.5秒と見込まれています。
小惑星レオナの推定直径は 61km とされていますが不確実であり、一方のベテルギウスの大きさにも諸説あるため、場合によってはレオナがベテルギウスを完全には隠しきれず、「金環食」になる可能性も取りざたされています。
レオナは 1891年に発見された小惑星で、火星と木星の間の小惑星帯(メイン・ベルト)を 6.3年の周期で公転しています。
On December 12, asteroid Leona will occult Betelgeuse as seen from southern Europe. This may yield clues about Betelgeuse's convection cells as well as provide a more accurate size and shape for Leona. pic.twitter.com/VZhkktNSms
— Tony Dunn (@tony873004) November 14, 2023
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