3月27日18時ごろ、小笠原諸島母島の南西約160kmにある海底火山「 噴火浅根」(地図)が噴火しました。同日23時過ぎに噴火警報と海上警報が出されました。噴煙は高度7000mまで達したとのことです。
「27日18 時頃から噴煙の可能性がある雲が見え、21時頃から火山灰の可能性が明瞭になってきたことから、噴火が発生したと判断」:
噴火浅根の山頂付近の水深は20mで、付近の海面には長期にわたって海水の変色などが確認されています。最も最近の噴火活動は1930年から1945年にかけてで、火炎・噴煙・硫黄・泥土・軽石・水柱などの噴出が毎年2~3回あったとのことです。
位置関係を整理します。小笠原諸島の西側に、北硫黄島、硫黄島、南硫黄島が並んでいます。噴火浅根は北硫黄島の北西約5km、昨年噴火し大量の軽石を噴出した福徳岡ノ場(地図)は南硫黄島の北北東約5kmのところにあります。噴火浅根は福徳岡ノ場から北に134km離れています。
昨年11月には福徳岡ノ場の南東約20kmでも変色水域や軽石が見つかっています:
- 福徳岡ノ場の南東約 20km でも海底火山活動 (21年11月13日)
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