富士山(北緯35度21分39秒 東経138度43分39秒、地図)についてはいろいろ不穏な情報が舞い込む昨今ですが、その直下で起きる地震の震源分布図を作ってみました。利用したのは、地震活動解析システムと気象庁一元化地震カタログです。
図1は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)前2年間、図2は同地震後2年間の震源分布です。富士山直下では、震災前には地震の数そのものが少なく、ほとんどは10kmより深いところで発生しています。震災後には、富士山直下で地震が激増するとともに、震源が5km前後の浅いところまで上がってきています。震源の塊とマグマ溜まりがどう対応するのか専門的なことはわかりませんが、マグマの上昇が何らかの形でかかわっているのだと思われます。
各図とも、左上が平面図、その右が南北方向の断面図、下が東西方向の断面図です。断面図は地下 30km まで表示しています。
図1 2009年3月11日~2011年3月10日 (転載不可、クリックで拡大します) |
図2 2011年3月11日~2013年3月10日 (転載不可、クリックで拡大します) |
震災前ですが、箱根山についても同種の図を作ったことがあります。下記を参照してください:
- 箱根山の地震 (10年9月14日)
(続く)
参考文献
- 鶴岡 弘 「WWWを用いた地震情報検索・解析システムの開発」 情報処理学会研究報告; データベースシステム 115-9、情報学基礎 49-9、65-70 (1998)
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