京都府宇治市(地図)の宇治川でおこなわれる鵜飼のために飼われているウミウの1羽が産卵しました。なぜこれがニュースになるのでしょうか?
鵜飼で使う鵜は、野生のウミウやカワウを捕獲して訓練するのですが、飼育されるようになったとたんに産卵しなくなるのだそうです。「宇治川で50年来鵜飼にかかわっているベテラン鵜匠の松坂善勝さん(76)にとっても初めての経験」(産経新聞)、「130羽以上のウミウがいる『長良川の鵜飼』(岐阜市)や、ウミウを30年以上飼育している日立市のかみね動物園でも産卵した例は過去にない」(京都新聞)とのこと。
問題のウミウは、5月19日、23日、26日、30日、6月2日に1つずつ、合計5つの卵を産みました。最初の2つは割れてしまい、残り3つを孵卵器に入れて保温していたところ、最後の6月2日に産み落とされた卵が有精卵であることが確認されたとのことです:
「国内の鵜飼は現在10河川で行われており、ウミウを飼育する動物園は3園あるという。ウミウとカワウを鵜飼に使う広島県三次市で、カワウの産卵はあったが、ウミウは宇治川を除くと、いずれも産卵の記録はない」(京都新聞)、「全国的にも産卵するケースは珍しく、数年前に広島県三次市の鵜飼の鵜が産んだ卵は無精卵だった」(産経新聞)ということで、「孵化すれば全国12カ所で行なわれている鵜飼でも初の快挙になる可能性」(同)が高いとのことです。
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