このブログはグーグルの〝Blogger〟というサービスを使っているのですが、その機能の一つに「統計」があります。自分のブログに関するさまざまな統計を見ることができるのですが、その中に、個別の記事に対するアクセス数トップ10のグラフがあります。これを見ていると、ときおり、古い記事が急激にアクセス数を増やしてトップ10入りすることがあります。数日前から、2010年10月22日付の「異常湧水 ― 静岡県富士宮市」がトップ10に入っているのですが、原因は以下 ―― 今年も静岡県富士宮市で異常湧水が発生したことでした:
- 静岡・富士宮で異常湧水多発、台風の影響か (写真あり)
- 富士宮で異常湧き水 (写真あり)
富士宮市の淀師地区(地図)などの少なくとも20か所以上で、住宅の庭や道路から水が湧き出し、淀師地区周辺では、道路や住宅の庭が浸水しているところもあるとのこと。
昨年の場合は「台風9号による豪雨で市内の9月の雨量が大きく増えた」こと、今年の場合は「台風12号で富士山に降った大雨が時間をかけて富士宮市まで流れてきた結果、地下水が上昇した」ことが原因と推定されています。
富士宮市では、「異常湧水警戒本部の設置基準水位(湧玉観測水位119m)に達していませんが、対策が後手にまわらないよう」に、異常湧水警戒本部を設置しています:
富士山の側火山は山頂を中心にして北西-南東方向に並んでいます。これは、フィリピン海プレートの沈み込みによって富士山にかかる水平最大圧縮力の方向と一致しています。水平最大圧縮の方向には亀裂が入りやすく、そこが板状の火道となって地表に達すると側火山が形成されるためです。地図を見るとわかるのですが、富士宮市は山頂からみて南西の方向、つまり水平最大圧縮の方向と直交する水平最小圧縮の方向にあります。このことが、湧水のおきやすさと関係があるかはわかりませんが。
関連記事
- 登別温泉の大正地獄が活発化 (09年 9月 8日)
- 自噴泉たびたび停止 ― 和歌山県白浜町 (10年 1月から)
- 温泉の水位低下 ― 静岡県島田市 (10年 3月 7日)
- 水温と成分が変化 ― 岐阜県安八温泉 (10年 3月 22日)
- 温泉の水量不足 ― 広島県庄原市 (10年3月27日)
- 熱湯十数メートル噴出 ― 北海道・登別温泉 (10年6月29日)
- 草津温泉に変化? ― 群馬県草津町 (10年8月21日)
- 温湯(ぬるゆ)温泉の源泉復活 ― 宮城県栗原市 (10年10月15日)
- 熱水の爆発的噴出 ― 宮城県大崎市 (10年10月18日)
- 異常湧水 ― 静岡県富士宮市 (10年10月22日)
- 温泉の成分変化 ― 和歌山県紀美野町 (11年1月20日)
- 温泉の温度が急激に変化 ― 鹿児島県霧島市 (11年2月7日)
- 温泉の色が突然変化 ― 北海道釧路市 (11年3月9日)
- 井戸の水質悪化 ― 京都市伏見区 (11年8月9日)