2011年2月25日金曜日

ディスカバリーのファイナル・フライト


アメリカ東部標準時 2月 24日午後 5時前、スペース・シャトル 「ディスカバリー」 が打ち上げられ、無事に軌道にのりました:

今回の飛行はディスカバリーにとって 39回目で、これを最後に同機は退役することになっています。

同機は、1984年に処女飛行。90年にハッブル宇宙望遠鏡を軌道に投入、94年にアメリカとしては初めてのロシア人宇宙飛行士が搭乗、95年に初の女性パイロットが操縦して、アメリカの宇宙船としては初めてロシアの宇宙ステーション 「ミール」 にドッキング。これまでの 38回のフライトを通算すると、地球を 5628周、飛行距離は 2億 3000万km、宇宙滞在は 352日。延べ 246人を宇宙に運んでいます。

4月 19日には、スペース・シャトル 「エンデバー」 の最後の打ち上げが予定されています。また、「アトランティス」 の最後の打ち上げは今年の夏になる見込みです。

30年間にわたるスペース・シャトル計画は、本来はもっと早く終わるはずでした。NASA の責任者 Charles Bolden 氏はインタビューに答えて次のように語っています:
受け入れがたいのは、世界でもっとも強力な国家であるアメリカ合衆国が、最後のシャトルが地上に降り立つときまでにその後継となる宇宙機を用意する適切な計画を遂行できていない状況におかれているという事実だ。

なお、このブログの 1月 17日付記事 「宇宙飛行士が自転車事故」 で書いたティム・コプラ飛行士に替わって、スティーブ・ボーウェン飛行士が今回のシャトルに搭乗しています。同飛行士は、1つ前のミッションで打ち上げられたアトランティスにも搭乗していて、2つの連続したミッションに搭乗する初めての飛行士となります。


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