8月1日付「第3の恒星間飛翔体が太陽系に進入 (続報-3)」の続報です。
第3の恒星間飛翔体 3I/ATLAS は太陽系外から飛来した彗星であるというのがほとんどの専門家の見解となっていますが、宇宙望遠鏡やチリにある超大型望遠鏡(VLT)などによる観測では、通常の彗星とは異なる特徴も明らかになってきています:
- Interstellar object caught emitting mysterious metal that suggests 'technological origin' (恒星間天体がなぞの金属を放出、「技術的起源」を示唆)
以下は記事からの抜粋です ——
太陽系を高速で移動する恒星間天体が、通常の彗星では見られない金属を噴出しているのが検出された。
チリにある超大型望遠鏡(VLT)は、この 3I/ATLAS と呼ばれる天体から異常なニッケルが噴出しているのを検出した。鉄とともにニッケルを放出する通常の彗星とは異なり、3I/ATLAS では鉄が全く検出されず、ニッケルのみが噴出している。
チリにある超大型望遠鏡(VLT)は、この 3I/ATLAS と呼ばれる天体から異常なニッケルが噴出しているのを検出した。鉄とともにニッケルを放出する通常の彗星とは異なり、3I/ATLAS では鉄が全く検出されず、ニッケルのみが噴出している。
チリの天体物理学者が発表した新たな研究によると、彗星 3I/ATLAS は毎秒約5グラムのニッケルと毎秒20グラムのシアン化物を放出しており、太陽に近づくにつれて両方の放出量が急激に増加していることが判明した。
研究者らは、これらの放出を駆動するメカニズムが通常の彗星のプロセスでは典型的ではないと指摘した。
研究者らは、ニッケルは、太陽光による穏やかなプロセス(蒸発や微小なニッケル含有化合物の分解など)を通じて塵から放出されている可能性があると仮説を立てている。
研究者らは、これらの放出を駆動するメカニズムが通常の彗星のプロセスでは典型的ではないと指摘した。
研究者らは、ニッケルは、太陽光による穏やかなプロセス(蒸発や微小なニッケル含有化合物の分解など)を通じて塵から放出されている可能性があると仮説を立てている。
NASA は今週、SPHEREx とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による 3I/ATLAS の新たな観測結果を発表した。それによると、この彗星のガス噴出は二酸化炭素が主成分で、水はわずか 5% しか含まれていないことが明らかになった。
この特徴はこれまでに観測された大多数の彗星とは異なっている。その明るさの大部分は固体の核ではなく、周囲の塵の雲に由来している。
この特徴はこれまでに観測された大多数の彗星とは異なっている。その明るさの大部分は固体の核ではなく、周囲の塵の雲に由来している。
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