山梨県富士山科学研究所の発表です。
大雨が降ると富士河口湖町の精進湖近くの窪地に出現することがある赤池(地図)は、精進湖の水位が上がると出現することから、精進湖と地下水を通じて繋がっていると言われてきました。しかし、富士山科学研究所などが赤池の水の水質と安定同位体比の分析をおこなった結果 ——
赤池の水の安定同位体比は、同時期に採取された精進湖の湖水とは明らかに異なっており、また、赤池出現後の降雨時に、赤池の水の安定同位体比が降雨試料側に大きな変化を示したことから、赤池に流入した水が主に直近の降雨に由来することが明らかとなりました。更に、赤池では、水中のカルシウムイオンや重炭酸イオンの濃度が、赤池周辺の水試料に比べて1/2から1/4程度と低くなっており、赤池を形成した水の起源が、降雨が地下浸透後、地下深部へ移動することなく比較的短期間(数日程度)で流出したものであることが明らかとなりました。これは、赤池が、精進湖と地下水を通じて繋がっている、とするこれまでの定説を覆す重要な成果です
—— とのことです:
- 富士山北麓の幻の湖「赤池」、主に降雨により形成 〜精進湖の水と成分一致せず、定説を覆す〜 (PDF形式、写真・グラフあり)
- 富士河口湖町の「赤池」 “主に雨水で形成” 富士山科学研 (動画あり)
- 幻の「赤池」雨で形成か 県富士山科学研究所 「地下水脈」定説覆す可能性 (写真あり)
以下は 2020年に赤池が出現したときの当ブログの記事です:
- ″幻の湖″ 出現 — 山梨県富士河口湖町 (20年7月19日)
- ″幻の湖″ 出現 — 山梨県富士河口湖町 (続報) (20年8月23日)
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